AIで進化するインフラ保全
老朽化が進行する日本のインフラを守るため、東京大学の学生を中心に活動するAIVALIX株式会社が、今注目を集めています。同社は2025年6月14日に開催された「Next GenAI Summit powered by DeNA」にて、「最優秀賞」を受賞しました。このイベントは株式会社ディー・エヌ・エーが主催する国内最大級のU25起業家向けカンファレンス「TORYUMON TOKYO 2025 RISE」の前夜祭的な位置付けで行われ、多くの若き起業家が集まり、自らのプロジェクトを熱くアピールしました。
AIVALIXのピッチでは「INFRAI(インフライ)」というAIプロダクトが取り上げられました。これは、全国の水道管やガス管、プラント配管など、老朽化が進んでいるインフラ設備の予知保全を可能にするものです。評価されたのはその独自の技術力と、技術者不足やインフラの老朽化など日本が直面する社会的課題に真正面から向き合う姿勢です。
Next GenAI Summit powered by DeNA
この大会は、2025年6月14日(土)に渋谷スクランブルスクエア内のDeNA本社で行われ、13時から17時まで実施されました。審査員にはDeNAのAIイノベーション事業本部長やさまざまな企業のCEOが名を連ね、参加した起業家たちのピッチを熱心に見守りました。AIVALIXは、この場で特に高い評価を受け、見事に栄誉ある「最優秀賞」を獲得しました。
INFRAI(インフライ)の機能
AIVALIXが開発した「INFRAI」は、上下水道やガス、プラントといった社会の基盤を支える配管の劣化進行や潜在的なリスクを見極め、優先的に管理すべきポイントを可視化するAI技術です。これにより、従来の手法では難しかった効率的な戦略的保全計画の立案が可能になります。日本全国で進行中の老朽インフラの増加と熟練技術者の減少という課題に対し、AIVALIXはAIの力で解決策を提示しています。
代表の意気込み
AIVALIXの代表取締役社長、中山太洋氏は、INFRAIが「人の命を守り、暮らしを持続させ、産業を支えるために生まれた」技術と紹介しました。また、インフラの崩壊が生活の根幹に直結することから、現場のニーズに応じた解決策を堅持する姿勢を強調しました。今回の受賞を契機に、自治体や事業者との連携拡大が期待されており、市場におけるインフラメンテナンスの新たな基準を確立する一手となるでしょう。
今後の展望
AIVALIXは、今回の受賞をきっかけに、全国の自治体やインフラ事業者とのさらなる関係構築を図っていきます。そして、配管インフラの予測AI技術の普及や、民間の工場、ビルなどへのソリューション提供を強化し、海外展開を視野に入れた技術ライセンス契約やアライアンスの構築にも乗り出します。更には、資金調達活動を本格的に進め、新たなプロダクトの開発に注力します。
AIVALIX株式会社の概要
AIVALIX株式会社は、「レジリエンスなインフラ」をミッションに掲げ、日本国内外で進むインフラの老朽化や熟練技術者の不足に対処するためのAIソリューションを開発しています。 INFRAIはその主力製品です。インフラを守るための活動は、単なる選択肢ではなく、現代社会における必然です。今後もAIVALIXの快進撃から目が離せません!