第15回創作漢字コンテストでの快挙
日本の文化や言語に対する関心が高まる中、産経新聞社主催の第15回創作漢字コンテストが盛況のうちに開催されました。テーマは「100年後まで残る漢字を作ってみませんか」というもので、全国から寄せられた2万632点の応募作品の中から、見事に中学生の西川叶愛さん(12)の「ぜっとせだい」が最優秀賞に選ばれました。
この「ぜっとせだい」という漢字は、最近よく目にする「Z世代」を元にしており、現代の若者たちの特異な感性を表現しています。西川さんはこの漢字を選んだ理由について、「私自身がZ世代に生まれたこともあり、それを漢字で表現したいと思いました。見る人に強い印象を残すことができるよう工夫しました」と語っています。
審査委員の評価
審査委員長の加地伸行氏は「今年で15回目を迎えるこのコンテストは、応募者の国語に対する関心が高いことがその盛況さを支えている」とコメント。また、「今回の最優秀作品は非常に工夫されており、審査員全員がそのアイデアに同意した」という意見も述べています。加地氏は立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所の元所長であり、漢字に対する深い知識を持つ専門家として知られています。
審査の部門と入賞作品
このコンテストは、急増する応募者の中から対象別に審査が行われ、高校生や社会人・大学生、小・中学生の3部門に分かれました。それぞれの部門からは、富国生命優秀賞、Z会優秀賞、特別賞、そして成語・成句特別賞など、合計で13点の入賞作が選ばれています。
特に、社会人や大学生対象の部門では富国生命優秀賞が2点、中高生からは1点、そして小・中学生からは2点が受賞しました。今回は佳作や学校賞の受賞者はいなかったものの、全体として多くの素晴らしい作品が展示されました。
未来を見据えた創作漢字
「ぜっとせだい」という創作漢字は、単なる語感の良さだけでなく、それが語る時代背景や文化的な意味合いにおいても、非常に価値のあるものです。時代の流れとともに変わりゆく言葉の使い方や、若者たちが抱く思いを漢字という形で残していくことは、今後も重要な取り組みとして続けられていくでしょう。
最終的に、「創作漢字コンテスト」は、未来の言葉や漢字について考える機会を提供する重要な場となっており、来年以降も多くの人々の挑戦が期待されます。この特別なコンテストを通じて、漢字の持つ魅力や可能性を再発見することができるのです。
【主催】産経新聞社、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所
【特別協賛】富国生命
【問い合わせ先】創作漢字コンテスト事務局メール:
[email protected]