2023年7月17日、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)と国立大学法人東京科学大学は、スポーツ推進と理工学・医歯学の発展を目指す包括連携協定を締結しました。この協定は、国立競技場での調印式を機に、両者の特性を活かし、社会に貢献する人材育成の基盤を築くことが期待されています。
数あるイベントの中で、東京科学大学の理事長、大竹尚登氏とJSCの理事長、芦立訓氏が出席し、協定の意義を訴えました。本協定により、JSCのハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)と東京科学大学の間で、先進的なスポーツ医療や科学研究が活性化され、相互の情報や知識の交流が促進されることになります。
具体的には、JSCが設置する国立スポーツ科学センター(JISS)を中核として、HPSCのパートナーシップと東京科学大学の研究を連携させることで、人材の育成や人事交流を進め、理工学、医歯学領域の研究とそれに基づいたアスリート支援が進行します。また、この協力関係を通じて、科学技術の最前線を活かした研究と支援が実施される予定です。
本協定は、JSCとしての使命やスポーツ基本法の理念にも基づいています。国のスポーツ推進の中心としての役割を担うJSCが、他の機関と連携することで、社会還元やスポーツを通じた人材育成に取り組む姿勢を強化しています。
東京科学大学は、2024年10月に東京医科歯科大学と東京工業大学の統合によって誕生した新しい国立大学で、科学の進歩と人々の幸せを探求し、新たな価値を社会に創造することを目指しています。このような新生大学において、スポーツ科学と理工学の融合が行われることは、大学にとっても大きな意義があります。大竹理事長も、伝統と革新の両方を生かした取り組みが新たな地平を開くと確信しています。
また、芦立理事長は、JSCのハイパフォーマンススポーツセンターが行っている取組は、スポーツ医療や科学の発展にとって非常に重要であると強調しました。AI技術などを活用したリサーチアドミニストレーション機能の深化も計画されており、スポーツ界全体の国際競技力の向上や健康の向上も期待されています。
この協力関係を通じて、東京科学大学の研究者や学生がスポーツの場で活躍する機会が増えることで、科学者たちの新たな発見と挑戦も期待できます。科学がスポーツに活かされ、アスリートや市民の生活に良い影響を与えることが目指されています。スポーツから得た知見が、健康増進やリハビリに寄与することも考えられ、社会にポジティブな効果をもたらすでしょう。
最後に、今回の取り組みを通じて、双方の知識やリソースの融合が進むことで、スポーツと科学の新たな未来を切り拓いていく期待が持てます。日本スポーツ振興センターと東京科学大学の共創がもたらす新しい価値の創出に、今後も目が離せません。