在宅医療の新たな進展:iBowと南江堂の連携
株式会社eWeLL(イーウェル)は、訪問看護専用の電子カルテ「iBow」を通じて、株式会社南江堂が提供する「今日の治療薬WEB」と連携を開始する共同研究を発表しました。この取り組みは、2025年2月から始まり、全国で6万人以上の訪問看護師に向けて、即座に薬剤情報を提供することを目指しています。
訪問看護では、患者との密接なコミュニケーションが求められるため、看護師はしばしば患者からの「この薬は何?」という質問に直面します。こうした頻繁な疑問に迅速に応えるためには、薬剤に関する信頼性の高い情報を即座に確認できる体制が不可欠です。
在宅医療における薬剤情報の重要性
eWeLLは、訪問看護における薬剤情報の提供を強化する理由として、在宅医療の質向上を掲げています。昨今、在宅医療の場でも薬剤管理の重要性が高まっており、制度的にも訪問看護師が患者の服薬状況を管理する義務が強化されています。その背景には、訪問看護師と薬剤師の連携を促進し、適切な服薬管理を行うことで、患者に対する医療サービスの質を向上させるという目標があります。
制度的背景と対応
令和8年度の診療報酬の改定に伴い、訪問看護における薬剤管理の強化が期待されます。これにより、看護師は患者の病歴や状況を把握した上で、残薬の管理に関する情報を正確に記録し、主治医へ提供することが求められます。 これは、医療従事者全体で患者の良好な健康状態を維持するために必要不可欠なステップです。
現場の実践における薬剤情報の役割
正確な薬剤情報を持つことで、看護師は以下のような利点を享受できます:
- - 副作用の早期発見: 患者の異常に早く気付くことが可能になり、必要に応じて医師や薬剤師に相談できます。
- - 適切な服薬支援: 薬剤師との連携により、患者の服用状況を把握し、正しい服薬を促すことができます。
- - ご家族への配慮: 専門家による薬剤管理は、ご家族のストレスを軽減します。
連携の意義
「今日の治療薬WEB」との連携は、薬剤情報の正確性とわかりやすさを高める新たな試みです。この連携により、臨床現場で数多くの医療従事者に支持されてきた情報が、訪問看護師にとってより使いやすくなります。特に薬剤情報は、医療現場において必須のコンテンツであり、今後の在宅医療の質向上に大いに貢献することでしょう。
両社の期待する成果
南江堂の小立健太社長は、「在宅医療は質の向上と持続可能性が求められる」と述べ、iBowとの連携が訪問看護の質向上に寄与することを期待しています。eWeLLの中野剛人社長も、現場のニーズに応えられる環境作りを通じて、看護師が安心してケアに集中できるような体制を整えたいと語っています。
結論
この連携が実現に至ることで、訪問看護の現場に新たな価値が生み出され、患者の療養生活がより充実したものとなることが期待されます。これらの取り組みは、全国の訪問看護師だけでなく、在宅療養者やそのご家族にとっても安心な医療環境の構築に繋がるでしょう。