三菱造船がインドネシア向け巡視船を受注、国際協力の証

三菱造船、インドネシア向けの巡視船を受注

三菱重工グループの一員である三菱造船株式会社は、インドネシア海上保安機構に向けた巡視船の建造契約を締結いたしました。このプロジェクトは、東南アジア諸国との国際協力の一環として進められており、特に海上保安能力の向上を目指しています。

契約の経緯と目的

本契約は、2024年3月にインドネシア共和国と国際協力機構（JICA）との間で締結された無償資金協力の贈与契約に基づいています。この協力により、インドネシア海上保安機構は、海難救助や海上法執行をより迅速かつ効率的に行うための能力を強化することを目的としています。

契約に基づく巡視船は、下関造船所で建造される予定で、2028年3月には完成・引き渡しが行われる見込みです。この巡視船は、最新の技術を駆使して設計され、燃費や環境性能に優れた仕様を持つことが期待されています。

海上保安能力の向上を実現

インドネシア周辺の海域は、近年、違法漁業や海賊行為が増加しており、海上での治安維持が大きな課題となっています。巡視船の導入により、海上保安機構は地域の海洋環境を守るための一助となるでしょう。特に、海難救助の迅速化や、海上法執行の強化は、地元コミュニティの安全にも寄与することが期待されています。

三菱造船の今後の展望

三菱造船は、今後も様々な地域での国際貢献を視野に入れ、国内外において安全と環境に配慮した船舶の建造に取り組む方針です。これにより、グローバルな社会課題に対処し、企業としての社会的責任を果たしていくのです。

特に、近年は持続可能な開発目標（SDGs）の達成も強く求められており、三菱造船はその一環として、海上保安や環境保護に貢献できるような技術開発にも力を入れていくとしています。