近年、オンラインイベント、特にウェビナーが企業のリード獲得や認知拡大において大きな役割を果たしています。株式会社経営参謀が実施した調査では、20〜50代のビジネスパーソンがウェビナーに参加する実態とその満足度が明らかになりました。この調査では1,003人を対象に、彼らがウェビナーに参加する理由や視聴スタイルについて深く掘り下げました。
調査の結果、参加頻度のトップ層は「1か月に1回」や「2〜3か月に1回」といったペースでした。このことから、ビジネスパーソンたちは忙しい業務の合間をぬって、学びの場としてウェビナーを利用していることが分かります。特に、参加のきっかけは「コミュニティからの案内」が約44.5%を占め、周囲のネットワークからの情報が影響力を持つことが浮き彫りになりました。
一方で、視聴スタイルが変化していることも調査で確認されました。多くのビジネスパーソンが「他の業務をしながら視聴する」というスタイルを選び、実際のところ、36.7%がこのような姿勢で参加していると言います。さらに、「アーカイブで倍速視聴」を選ぶ人も30%に及び、効率を重視する傾向が強まっていることが示されています。
このような「ながら視聴」や「倍速視聴」は、必ずしも深く理解することを目的としたものではなく、参加者の多くが忙しさを理由に集中できていないことが原因と考えられます。調査結果からは、ビジネスパーソンが情報収集を効率的に行うために、必要最低限の内容だけを理解したいという意向が浮き彫りになりました。
ウェビナーに寄せられる期待についても注目が必要です。「業界・市場に関する情報」の収集が最も多く、次いで「最新トレンドや成功事例を知る」ことを望む声が多く挙がりました。しかし、参加者の間には期待とのギャップも大きく感じられ、約29%が期待した内容と実際に得た内容との間に不満を抱えていました。
さらに、ウェビナーをきっかけに新たなビジネスネットワークが生まれる可能性も薄いようです。調査によれば、約半数の参加者が「新しいビジネスのつながりが生まれたことはない」と回答しており、オンラインイベント自体が関係構築の場としての機能を果たしていない実態が浮き彫りになりました。
そして、ウェビナー後のフォローアップに対する反応も様々で、約32%が主催者からの営業的なアプローチに不快さを感じたと回答。営業色の強い後追いや形式的な対応が多いことが、参加者の信頼感を損なっている現状が示されています。これにより、参加者が次のステップとして行動する割合は非常に低く、ビジネスチャンスを逃す結果となっています。
このような現状を踏まえ、今後求められるオンラインイベントの形は、参加者同士の「意見交換」や「本音で話せる環境」に重きを置く必要があります。調査では、参加者が「意見交換や相談ができる場」に価値を感じていることが明らかになり、リラックスした雰囲気の中で交流できる場を求める声が高まっています。
最終的に、ウェビナーだけに留まらず、リアルな接点が増えるような新たな形のビジネスイベントが求められています。形式的な一方通行の情報提供ではなく、参加者同士が意見を交わし、新たなビジネスの種を創出できるような環境が今後ますます重要になってくるでしょう。この調査に基づいたインサイトを活かし、オンラインイベントの価値を再構築していくことが急務です。
このように、オンラインイベントが多様化する中で、企業は新たな交流の機会を提供し、参加者が本当に求める価値を追求する姿勢が求められています。