黒柳徹子の新作『トットあした』に秘められた言葉の力とは
黒柳徹子の待望の新刊『トットあした』が、ついに発売されました。この本は、彼女がこれまでの人生で受けた大切な言葉の数々を綴ったエッセイです。直木賞作家・窪美澄氏もその内容を絶賛し、「黒柳さんの感受性の豊かさが伝わってくる」と評価しています。
この書籍では、徹子が自らの幼少期から出会った、人生のさまざまな場面での「言葉」に焦点を当てています。小学校での退学や、新たなスタートを切ったトモエ学園での出来事、女優としての悩みなど、多くの試練を経て、彼女がどうにか支えてくれた言葉たちが描かれています。これは、特に人生の困難に直面する女性たちにとってのお手本や、生きるヒントとなるでしょう。
著書のタイトル『トットあした』は、黒柳が少女時代に愛読していた『風と共に去りぬ』から名づけられたもので、その末尾にある主人公スカーレット・オハラの言葉「だって、あしたはまた、新しい一日が始まるのだから」が起源となっています。この言葉からも分かるように、黒柳の作品は、未来に向かう希望や可能性を与えてくれるものです。
本書に収められている言葉は、彼女の知人や友人たちからの言葉も含まれており、人生を歩むうえでの大切さや勇気を教えてくれます。特に、彼女が尊敬する沢村貞子さんの「人間ってね、一生懸命やると、後悔しないものよ」という言葉は、黒柳の心にも深く響いているようです。
さらに本書では、小林宗作先生からの「君は、本当は、いい子なんだよ!」という言葉や、向田邦子さんからの「幸せと災いは、かわりばんこに来るの」という示唆深い言葉など、彼女を囲む多くの「言葉」を通じて、黒柳がどのように成長してきたのかがつづられています。
また、黒柳はこの本の執筆を通じて、友たちの存在の大切さにも触れています。友人との日常会話の中でふとこぼれる言葉が、どれほど自分の中に影響を与えるか、改めて感じたとのこと。彼女は、若い世代に向けて「いろんな友だちを作ることの大切さ」を伝えたいと語っています。
今作は、徹子が92歳を迎えまだ第一線で活躍を続ける姿勢からも分かるように、決して諦めない心、未来への希望に満ちています。彼女の人生の記録がこの一冊に凝縮されていることは、多くの読者にとって心の支えになることでしょう。
『トットあした』は、黒柳徹子の感受性溢れる言葉が詰まったエッセイとして、人生の岐路に立っているすべての人々にとって、貴重な一冊となっています。ぜひ手に取って、彼女の言葉からのメッセージを受け取ってみてはいかがでしょうか。これからの人生に大切な指針を与えてくれることでしょう。