新たな治療標準
2026-02-04 13:22:32

トロデルビとキイトルーダ併用療法がTNBCの新たな治療標準に浮上

トロデルビとキイトルーダ併用療法がTNBCの新たな治療標準に浮上



ギリアド・サイエンシズは、PD-L1陽性の転移・再発トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対する新たな一次治療として、トロデルビ(サシツズマブ ゴビテカン)とキイトルーダ(ペムブロリズマブ)を併用する療法の有効性を示す結果を、第III相試験であるASCENT-04/KEYNOTE-D19のデータをもとに発表しました。この試験の結果は、米国の「The New England Journal of Medicine」に掲載され、乳がん治療における重要なステップとして注目されています。

試験結果とその意義


ASCENT-04試験では、トロデルビとキイトルーダの併用群221名と、従来の標準治療である化学療法とキイトルーダを併用した群222名の病状進行や死亡リスクを比較しました。その結果、併用療法群で病勢進行または死亡のリスクが35%低減されたことが確認されました(ハザード比0.65、p<0.001)。無増悪生存期間(PFS)は、トロデルビとキイトルーダの併用療法で11.2カ月、従来療法群では7.8カ月という結果となり、統計的に有意な差を示しました。

ギリアド・サイエンシズのチーフ・メディカル・オフィサーであるディートマー・ベルガー博士は、イノベーションが求められるTNBC患者に対し、新たな治療選択肢を提供できることが期待されると述べています。彼は「病状の進行が早いTNBC患者に対する治療法として、トロデルビとキイトルーダの併用が重要な進歩であり、基盤治療になる可能性がある」と強調しました。

PD-L1陽性TNBCの現状


トリプルネガティブ乳がんは乳がんの中でも最も悪性度が高く、治療選択肢が限られているため、患者にとって非常に厳しい状況です。このタイプの乳がんは、通常30代から40代の閉経前の女性に多く見られ、特に黒人やヒスパニック系の女性に頻繁に診断されます。再発や転移のリスクも高く、治療を受けた後も病気が進行するケースが多く存在します。

過去の治療法には限界があり、多くの患者が一次治療の後にさらなる治療が必要とされる現状です。このような中、トロデルビとキイトルーダの併用療法の結果は、新たな可能性を感じさせます。

今後の展望


この試験の発表を受け、2025年には米国臨床腫瘍学会(ASCO)でさらなるデータが発表される予定です。また、PD-1/PD-L1阻害剤が使用できない患者を対象に、トロデルビ単剤療法の結果も注目されています。両者の結果は、TNBC患者に対する新しい治療の選択肢をさらに増やすことが期待されています。

併用療法の安全性


ASCENT-04試験の結果によれば、併用療法の安全性プロファイルは従来の治療法と一貫しており、新たな安全性シグナルは確認されていませんでした。主な有害事象として好中球減少症が43%、下痢が10%見られましたが、これにより治療を中断した患者は12%にとどまりました。

既にトロデルビは50カ国以上で使用されており、60,000名以上の患者に投与されています。その効果が認められ、トリプルネガティブ乳がん治療において新たな治療の一選択肢として期待されています。

まとめ


トロデルビとキイトルーダの併用療法は、PD-L1陽性の転移・再発トリプルネガティブ乳がん患者さんに対する画期的な治療法となる可能性があります。今後の研究発表に期待が寄せられる中、患者の治療成績向上が望まれています。

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