フレイル予防の新しいカタチ
2025年5月23日、東京都に一般社団法人日本フレイル予防サービス振興会が設立され、2023年6月25日には設立総会が開催されました。この法人の目的は、「健やかな100年人生」を実現するため、フレイル予防の普及と関連サービスの創出を推進することです。法人設立にあたり、東京大学 高齢社会総合研究機構との連携から得た成果を基に、高齢化社会に合わせたオープンイノベーションを目指しています。
フレイルとは何か?
フレイル(Frailty)は加齢によって心身の活力が低下し、健康と要介護の中間状態を指します。このフレイル状態に適切な対策を講じることで、健康な状態への回復が期待されるため、予防と早期対応の重要性が増しています。フレイル予防には、主に「栄養」「身体活動」「社会参加」の3つの柱が必要であると認識されています。これらの複合的な取り組みによって、健やかな生活を送るための基盤が整うのです。
設立の背景と経緯
東京大学 高齢社会総合研究機構の中心に、過去数年にわたって産学連携によるフレイル予防の研究が進められてきました。この研究の成果を長期的に社会に実装するため、有志企業10社の協力を得て、一般社団法人を設立しました。今後は、2024年に発足した「フレイル予防推進会議」と連携を図り、さまざまな産業からフレイル予防の推進に寄与していく予定です。
主要な事業活動
法人の活動は多岐にわたります。以下のような事業を通じて、フレイル予防を広め、健やかな100年人生を実現するための活動を行います。
1.
啓発・広報事業: フレイル予防についての理解を深め、多くの人に知識を広めるための教育活動を推進します。
2.
官民連携の促進: 行政機関及び企業との連携を強化し、効果的なフレイル予防施策を導入します。
3.
セミナーやワークショップ: 産業界でのフレイル予防に関する研修を行い、実践知識の普及を図ります。
4.
情報収集と利活用: フレイル予防に関する最新情報と知見の収集・提供を行います。
5.
認証制度の推進: 民間のフレイル予防サービスを認証する制度を設け、信頼性向上を図ります。
6.
会員企業支援: メンバー企業のフレイル予防に対する活動をサポートします。
7.
その他必要な事業: 法人の目的達成に向けて必要とされる事業を随時実施します。
今後の展望
今後は、小売業と食品メーカーの連携で、食生活提案に関する認証制度の社会実装を進めていきます。また、参加企業向けにフレイル予防関連の専門家による講演や最新研究の結果を共有するセミナーも行い、参加者間でのノウハウの共有と企業同士の連携を強化していく予定です。フレイル予防の重要性に賛同する企業や団体、個人の参加を広く呼び掛けています。
ロゴマークの意義
この法人のロゴマークには、「栄養」「身体活動」「社会参加」というフレイル予防の知識と活動の重要性を象徴的に表現しています。地域住民が日常生活の中で自然とフレイル予防に取り組める生活様式の普及を目指す意義を込めてデザインが施されています。
公式ウェブサイトでは、詳細情報が提供されていますので、ぜひご覧ください。(
公式ウェブサイト)