建設業界の脱炭素化を進める新たな取り組み
株式会社リバスタが、建設業界に新しいクラウドサービス「TansoMiru 燃料」を正式に提供開始しました。このサービスは、建設現場で使用される燃料データを元に、重機や車両から排出されるCO2量を効率よく算定します。特に、建設業界は日本政府の2050年カーボンニュートラル宣言をうけ、CO2の可視化と削減が急務となっています。
サービスの背景と目的
重機や車両からのCO2排出量は施工段階での約8割を占めており、元請会社による厳密な管理が求められます。しかし、現在の多くの場合、各社が独自の方法でデータを管理しており、データ集めや算定には多くの時間と手間がかかっています。そこで、リバスタは元請会社17社、燃料配送会社25社との協力のもと、実証実験を行った結果、これまでの算定方法よりも遥かに効率的な方法が確立されたのです。この新しい算定方法によって、重機の燃料使用量を正確に把握し、CO2排出量を大幅に減少させることが期待されています。
実証実験の結果と意義
実証実験では、従来の方法と新しい「TansoMiru 燃料」に基づく算定方式の比較が行われました。その結果、購買燃料データを基にしたCO2排出量が、従来の計算方法で算出された値の約半分に達しました。この実績は、より正確で実態に近いデータ管理が可能であることを示しています。また、実証期間中には2000件以上のデータが蓄積され、元請と燃料配送会社の業務負担の削減にも繋がりました。
サービスの特徴とユーザーへのメリット
「TansoMiru 燃料」は、元請会社が登録した建設現場に関する燃料データを、燃料配送会社が一元管理することで、CO2の算定をスムーズに行います。これにより、業務の効率化が図られ、現場担当者の負担も軽減されます。また、バイオディーゼル燃料を簡単に検索できる機能が追加されており、脱炭素戦略の立案にも役立ちます。
元請会社向けの主なメリット
- - 現場反映の正確なデータ管理が可能
- - データ連携により業務負担を削減
- - 購買燃料データを簡単に取得、算定が可能
- - 環境に配慮した燃料の取り扱いが促進される
燃料配送会社の利点
- - 統一されたフォーマットによるデータ提供で、業務負担が軽減
- - 新たな取引先の創出の機会
- - 環境意識の向上につながる企業ブランディング
エンドースメントと業界の期待
本サービスのリリースには、清水建設、大成建設、竹中工務店、三和エナジーの企業からも支持のコメントが寄せられています。建設業界が直面する環境問題に対し、先進的な解決策を提供する本サービスの普及が、さらなるカーボンニュートラル社会の実現に繋がることが期待されております。
今後の展開
リバスタは、今後もユーザー交流会の開催や機能の拡張を通じて、「TansoMiru」シリーズを強化していく方針です。建設業界の脱炭素経営をサポートし、持続可能な未来を目指すために、引き続き積極的な取り組みを進めてまいります。
参考リンク