朝日新聞社、東京都女性活躍推進大賞・優秀賞受賞に寄せて
株式会社朝日新聞社が2024年度の東京都女性活躍推進大賞で事業者部門の優秀賞に選出されました。この賞は、女性の活躍を促進する企業や団体、個人に贈られるものであり、東京都がその受賞者を発表したのは2023年12月16日です。贈呈式は2025年1月下旬に予定されており、受賞への期待が高まっています。
受賞の理由とその背景
東京都が朝日新聞社の受賞理由として挙げているのは、同社が推進してきた「多様性確保を目指したジェンダー平等宣言」や「ジェンダー平等宣言+」の存在です。特に注目すべきは、社内の女性比率を高めるための具体的な施策として以下の活動が行われている点です。
- - 女性のいない会議を作らないこと
- - 部門別女性登用数値目標の公開
- - 若手社員向けのジョブシャドーイング研修の実施
2024年3月8日の国際女性デーには、特別にデザインされた新聞題字「ミモザの花」を使用して、ジェンダーに関する教育教材として特別編集版も製作しました。これは教育現場や大学の講義で活用されることを目的としており、社会全体でのジェンダー意識の向上につながる期待が高まります。
ジェンダー平等宣言から始まった取り組み
朝日新聞社は2020年4月に「ジェンダー平等宣言」を策定し、その内容を社内で広く公表しました。この宣言には、報道の担い手としての多様性を確保するための数値目標が設定されています。具体的には、朝刊の「ひと」欄に登場する女性の割合や、主催シンポジウムの登壇者における女性比率、さらに女性管理職比率や男性育休取得率といった指標が含まれています。
2022年には法政大学経営大学院の高田朝子教授をアドバイザーに迎え、さらなる取り組みとして「ジェンダー平等宣言+」を策定しました。このプラスの活動では、社内の意思決定における女性の参加を増やすことを主目的としています。若手社員に対しては、他部門の役員や幹部と共に行動をともにし、マネジメントやリーダーシップを学ぶジョブシャドーイング研修も導入されています。
国際女性デーの意義と影響
さらに、朝日新聞社は毎年3月8日の国際女性デーに対し、ジェンダー問題に関する特集記事や広告を展開しています。この活動は単なる報道にとどまらず、社内外でのジェンダーに関する議論を促進するための会議も定期的に行われています。2024年の国際女性デーにデザインされた「ミモザの花」の題字は、多くの読者から反響を得ており、SNSでも話題となりました。
このように、朝日新聞社の取り組みは同社のみならず、今後の報道機関全体におけるジェンダー意識の向上にも寄与しています。先駆的な活動は他の新聞やテレビ、ウェブメディアにも広がりつつあり、社会的なムーブメントとして位置付けられるでしょう。
朝日新聞社が目指す「ジェンダー平等」の意義は、全ての人がそれぞれの可能性を最大限発揮できる社会の実現につながります。この受賞を機に、さらなる活動が展開されることに期待しています。