ブロッコリーのリラックス効果を科学的に証明した研究
キユーピー株式会社が発表した新たな研究により、ブロッコリーの摂取が心身のリラックスにつながる可能性が示されました。この研究は、心身の健康を支える野菜の可能性を探究する一環として行われ、2025年に行われる第27回日本感性工学会大会でも発表される予定です。
研究の目的と方法
本研究では、ブロッコリーが「幸せホルモン」として知られるオキシトシンの分泌を促し、心の状態にポジティブな影響を与えるメカニズムを明らかにすることを目的としています。被験者には、あらかじめ「やや好き」または「好き」と自己評価された成人14名にブロッコリーを摂取してもらい、唾液中のオキシトシン濃度を測定しました。また、気分評価においても、主観的な感情の変化を記録しました。
研究結果
オキシトシンの変化
研究の結果、ブロッコリー摂取後に唾液中のオキシトシン濃度が有意に増加したことが明らかになりました。この研究の結果、被験者たちの気分も変化し、「うれしい」と感じる割合が増し、「憂うつ」と感じる割合が減少しました。
脳波と心拍の測定
さらに、脳波と心拍の測定も行い、ブロッコリーが心身ともにリラックスをもたらすことが確認されました。具体的には、ブロッコリー摂取時の脳波では、リラックスを示す指標が水よりも有意に高く、心拍測定では副交感神経の活動が優位であることが証明されました。
研究の背景
現代人はストレス社会に生きており、心の健康が様々な問題を引き起こしています。予防的にリラックスやリフレッシュを求めるニーズが高まる中で、食事が重要な要素として注目されています。特に野菜摂取は、精神的な健康に寄与することが多くの研究で示されています。
日本では野菜の摂取量が減少傾向にあるため、キユーピーは健康機能に加え、野菜がもたらす感情的な価値や質の向上にも目を向けています。この研究は、その一環として位置づけられています。
今後の展望
今後もキユーピーは、食事がもたらす精神的な健康に関する研究を進め、他の野菜についても検証を行っていく予定です。野菜の新たな価値を見出すことで、より良い食生活の提供を目指し、社会課題の解決に貢献していく考えです。
キユーピーのこの研究によって、ブロッコリーが日常の食事に新たな価値を提供できることが期待されています。心身の健康を維持するために、今こそ野菜を積極的に取り入れる時です。