紀伊國屋書店出版部の70年の歩み
株式会社紀伊國屋書店は、今年11月に出版部の創設70周年を迎えるにあたり、これまでの歩みと今後の展望を振り返ります。紀伊國屋書店は1927年に新宿で創業し、当初から多くの読者に愛される出版社としての役割を果たしてきました。特に1955年に設立された出版部は、販売だけでなく、質の高い書籍の製作にも力を注ぎ、出版文化の発展に寄与してきました。
初期の出版活動
創立当初から、行動や文藝都市などの雑誌を発行してきた紀伊國屋書店。その後、テンジンの『ヒマラヤの男』の出版で本格的な活動を開始しました。以降、次世代の学問や文化を支えるため、多くの若手研究者の作品を世に送り出してきました。人文科学から自然科学に至るまで、多岐にわたるテーマを扱い、時代を超えて愛される名作たちを輩出してきたのです。
時を超えるロングセラー
紀伊國屋書店は、フロムの『愛するということ』やドーキンスの『利己的な遺伝子』など、時代を超えた名作を世に送り出してきました。これらの作品は、ただの書籍ではなく、文化や思想に大きな影響を与え、今なお多くの読者に親しまれています。特に1990年代から2000年代にかけてのロングセラーは、それぞれの時代の知識人やアーティストにとって、貴重なインスピレーション源となっています。
新進気鋭の著者たち
最近では、村中直人の『〈叱る依存〉がとまらない』や五十嵐大の『「コーダ」のぼくが見る世界』などが注目を集めています。学習院大学の創立150周年記念事業として、徳仁親王が執筆した『テムズとともに』が新装復刊されたことも話題を呼びました。このように、紀伊國屋書店は新たな声を発見し、将来を担う著者たちの作品を積極的に世に送り出しています。
70周年記念フェア開催
紀伊國屋書店出版部の70周年を祝う特別イベントが、全国の紀伊國屋書店や提携書店で開催されることが決定しました。このフェアでは、過去の名作の復刻や新刊の展示、トークイベントなどが予定されています。参加者は、紀伊國屋の幅広いラインアップを楽しむことができるとともに、書物の力を再確認する貴重な機会となるでしょう。
未来に向けて
紀伊國屋書店出版部は、これからも読者の知的好奇心を満たすため、丁寧に本を作り続けていく所存です。書物が持つ力を信じ、さらなる飛躍を目指します。全国各地の書店でのフェアへの訪問をお待ちしています。
是非、以下の特設サイトをご覧いただき、詳細情報をチェックしてください。
出版部70周年特設サイト