鉄鋼ビルディング、DBJ Green Building認証で5つ星を獲得
東京都千代田区に位置する鉄鋼ビルディングが、2025年9月18日付で株式会社日本政策投資銀行(DBJ)による「DBJ Green Building認証」において、最高評価の5つ星を獲得しました。この認証は、環境性能だけでなく、防災や地域貢献などを含む総合評価制度で、社会・経済に対する配慮が求められる「環境・社会配慮型不動産」を対象としています。今回の5つ星取得は、国内の不動産の中で上位約10%に位置する評価となります。
鉄鋼ビルディングの取り組み
鉄鋼ビルディングは2015年の竣工以来、「人・街・時をつなぐ」をビル開発のコンセプトに掲げ、環境負荷の低減や快適性の向上、防災対策、地域との連携を推進してきました。特に評価された点として、以下の5つのテーマにおける取り組みがあります。
1.
Well-Being(ウェルビーイング)
利用者の快適さを高めるために、無柱空間を設計し、床荷重や天井高を十分に確保しました。併せて内部には飲食店やコンビニ、クリニック、カンファレンスルーム、ラウンジなど多様な施設が整備されています。また、アロマディフューザーの導入や、ヨガイベントなどの開催により、利用者のウェルビーイングの向上にも力を入れています。
2.
Resilience(レジリエンス)
災害対策や防犯を強化するために、免震構造を採用し、止水板での浸水対策を実施しています。さらに、スポットネットワーク受電方式とデュアルフューエル発電機を使った停電対策、地域と連携した帰宅困難者の受け入れ体制の構築も行っています。防犯面では、24時間常駐する管理スタッフや入退館管理システムによって、万全のセキュリティを確保しています。
ダブル取得の意義
2023年には「CASBEE-不動産評価認証」及び「CASBEE-スマートウェルネスオフィス評価認証」においても最高評価のSランクを獲得しており、DBJ Green Building認証とのダブル取得によって、環境・社会・健康・防災の各側面から高い評価を受けています。
鉄鋼ビルディングの取り組みは、持続可能なオフィス環境の整備を進めるための重要なステップであり、今後も「誰もが輝きだす場所へ。」をコーポレートスローガンに掲げ、さらなる進化を続けていく所存です。
業界動向と認証の重要性
DBJ Green Building認証制度は2011年に創設され、累計で2,500棟以上の認証を取得するなど、環境認証が企業の持続可能性や社会的信頼性の向上に直結することが理解されています。認証取得物件は、非取得物件よりも空室募集期間が約14.7%短縮される可能性が示されており、経済的な側面からも評価が高まっています。特に、首都圏の大規模開発が進む中、築年数を重ねたオフィスビルも環境負荷の低減と省エネ性能に注力し、認証を取得する動きが活発になっています。
会社概要とビルの特徴
鉄鋼ビルディングの本社は東京都千代田区丸の内に置かれ、1949年に設立されました。本館はオフィスや店舗、貸会議室などがあり、南館にはサービスアパートメントやラウンジ、フィットネス施設も併設されています。地上26階、地下3階で、建物の最高高さは約135mに達します。特に、環境性能が求められる中での非住宅部分の機能も充実しており、地域にとっても重要なシンボル的な存在と言えるでしょう。これからも鉄鋼ビルディングの取り組みから目が離せません。