ICTと生成AIの実態
2025-02-13 15:38:40

全国の高等学校で進化するICT活用と生成AIの現状を探る

全国の高等学校で進化するICT活用と生成AIの現状を探る



教育出版の株式会社旺文社が2025年度に実施した全国の高等学校におけるICT活用実態調査では、ICT機器やサービスの導入状況が明らかにされ、特に「生成AIの利用状況」について新しい設問が加えられました。今年で9回目となるこの調査には、全国661校から回答が寄せられ、様々な結果が示されました。

調査の目的と概要


本調査は、高等学校現場におけるICT機器の導入状況やICT関連サービスの活用実態を理解し、導入拡大や継続的な運用に向けた課題を把握することを目指しています。また、将来的に必要とされるサービス内容を見極める手助けとなることを意図しています。

調査対象は旺文社が独自に作成したリストを基にした全国の国公私立高等学校で、その数は5,004校にのぼります。調査方法はアンケートDMを送付し、Webページでの回答を受け付ける形式で行われました。調査自体は2024年12月上旬から2025年1月中旬の間に実施され、結果は2025年2月13日に発表される予定です。

調査結果のハイライト


「1人1台」の端末利用が95.3%


調査結果によると、全国の高等学校では生徒用ICT端末の導入が進み、「1人1台」の端末利用率は95.3%に達しています。特に、タブレット型の端末が82.6%の支持を得ており、学校指定端末を利用するケースが多いことがわかりました。また、家庭の負担も大きいとの結果が出ており、全体の約6割が端末の費用を家庭が負担している状況です。

無線ネットワーク環境の進展と課題


さらに、校内の無線ネットワークも整備が進んでおり、調査開始以来初めて「校内のどこでも無線でのネットワークを使用できる」という回答が半数を超えました。しかし、全体の53%が「安定したネットワーク環境の整備」を課題とし、通信品質の改善が求められています。

ICT利用に対する新たな視点


生徒用ICT端末を「十分活用できている」と感じる教員は約8割に達した一方で、コロナ禍で高まったデジタルツール利用の必要性が減少していることも注目されます。「映像授業」や「オンライン授業」の必要性を感じる声が低下し、対面指導やコミュニケーション重視の“リアル回帰”が伺えます。

生成AIの導入とその意義


生成AIの活用状況については、校務や教材作成に利用されているケースがある一方で、活用のルールや教育現場での安全性に関する課題が指摘されています。約3割の学校が「十分・まあまあ活用できている」と回答する一方、約7割は「うまく活用できていない」とのことです。これには、利用時に申請が必要であったり、個人情報の漏洩の懸念があるためという理由が挙げられました。

結論


この調査から、高等学校におけるICTの定着と新たな技術、特にAIの活用にむけた課題が浮き彫りになる結果となりました。旺文社では、学校向けのサービスやセミナーを通じて、教育現場での改善と成功事例の共有を推進していく方針です。また、今後の調査結果を通じて、さらに深い理解を得ることが期待されます。


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