究極のオバケ絵本『せんめんじょできっちんで』の世界
2025年7月10日、東京を拠点とする出版社、ブルーシープ株式会社から新たな絵本『せんめんじょできっちんで』が全国の書店で発売される。この作品は、
ウチダゴウの詩と、
ザ・キャビンカンパニーによる美しい絵が融合した、まったく新しいタイプの絵本だ。独特の表現で、日常に潜む不穏さを際立たせるアートが特徴となっている。
この絵本は、2024年夏に始まり現在も巡回中の「オバケ?」展から派生したものである。ウチダは、奇妙なオバケの存在を日常の詩に織り交ぜ、ザ・キャビンカンパニーはその詩からインスパイアを受けて、キャンバス上に子どもの顔を描き出した。詩に登場する「きみ」の存在を「くろいかげ」として描くことで、物語は動き出し、絵本が誕生した。
色彩とデザインの美
ザ・キャビンカンパニーの絵は、あえて多くの色を使わずに描かれ、日常の不穏さを強調している。装丁を手がけたグラフィックデザイナー髙田唯は、モノトーンを基調としながら動きのあるタイポグラフィを取り入れ、作品の深みを増している。このデザインにより、絵本は一見シンプルながらも、多層的な美しさを持ち合わせている。
詩と絵の新たな対話
ウチダとザ・キャビンカンパニーは、言葉を超えたコミュニケーションを通じて絵本を作り上げた。互いにメッセージを送り合うような形で、共に作品を創造したことが、この絵本に新たな命を吹き込んでいる。ウチダは「詩の無限さを表現してくれたことに感激している」と語り、ザ・キャビンカンパニーもまた、彼との出会いに感謝し、その詩と向き合うことで新しい物語を作る楽しさを実感している。彼らの言葉には、まるでお互いに会話をしているかのような親密感が漂う。
書誌情報と展覧会
- - タイトル: せんめんじょできっちんで
- - 発売日: 2025年7月10日(木)
- - 価格: 税込1,980円(本体1,800円+税)
- - ページ数: 34ページ
- - ISBN: 978-4-908356-72-8
- - 版元ページ: ブルーシープ
また、
「オバケ?」展も同年7月10日から福岡アジア美術館で開催される予定で、木の原画も展示される。本展はその後全国を巡回するため、多くの人々がこの作品の魅力を体験できる機会となるだろう。
おわりに
この新作絵本は、日常に隠れた不思議で不穏な世界を探求するための素晴らしい入り口となる。ウチダゴウとザ・キャビンカンパニーの独自の表現を通じて、ぜひこの新しいオバケの物語を感じてほしい。皆さんがこの物語を手に取る日を楽しみにしている。
お問い合わせは、ブルーシープ株式会社まで。
メール: info@bluesheep.jp
電話: 0422-27-5206