ECサイト表示速度ランキング2025年9月版
2025年9月、デジタルビジネスを支援する株式会社ギャプライズが国内ネット通販事業者のECサイト表示速度に関するランキングを発表しました。この調査は、通販新聞社が提供する売上高ランキング上位300社の中からトラフィック月間10万以上の日本国内サイトを対象として行われました。
調査方法とLCPの理解
本調査ではGoogleのChromeユーザーエクスペリエンスレポートから得たデータを用い、それぞれのサイトにおけるLCP(Largest Contentful Paint)を比較しました。LCPは、ウェブページが読み込まれてから最も大きな画像やテキストが表示されるまでの時間を測定する指標であり、ユーザーがページを体感する速度を示しています。
Googleは、良好なユーザー体験のためにはこのLCPが2.5秒以内であるべきと定義しており、特に1秒未満が理想的とされています。今回の調査では、LCPの数値が高いサイトには共通して表示速度を重視した改善策が講じられていることが示されています。
トップサイトの評価と特筆すべき結果
調査対象の272サイトの中で、約75.7%(206サイト)がLCP2.5秒以内を達成。特に注目すべきは、トップ10のサイトの全てがLCP1.2秒以下という素晴らしい結果を収めていることです。3社、「ムラウチドットコム」、「あみあみオンラインショップ」、「BAYCREW’S STORE」はLCP1.0秒台を実現しており、表示速度に関する最適化が際立っています。
ベルーナの成功事例
ベルーナ社は、表示速度改善ツール「Speed Kit」を取り入れることで、LCPを2.5秒以下に抑えることに成功しました。この導入からわずか3か月でCVR(コンバージョン率)が7.2%向上し、サイト全体の表示速度も33%の改善を記録。この事例は、ユーザー体験を向上させつつビジネスへのポジティブな影響を証明していると言えます。詳しい内容は特集記事で触れていますので、ぜひご覧ください。
Core Web VitalsとINPによる視点
また、今回のランキングで注目すべきはCore Web Vitalsの新指標であるINP(Interaction to Next Paint)です。これにより、ユーザーの操作に対するページの応答性を測定し、LCPとの組み合わせを通じてより全体的なパフォーマンス評価が可能になります。上位5サイトは、優れたインタラクション性能を持ち、ストレスのない操作体験を維持しています。
継続的な改善への意識
LCPの改善に加え、企業が取り組んでいるのはJavaScriptの実行最適化やイベントハンドラーの効率化、レンダリングパフォーマンス向上などです。このように、技術の進展と共に、ECサイトの表示速度、並びにユーザー体験向上のための努力は日々続いています。
最後に、詳細なデータや改善事例については、ギャプライズのメディア「MarTechLab」にて公開していますので、ぜひチェックしてください。ウェブサイトスピード改善に関するお問い合わせも受け付けています。
企業情報
株式会社ギャプライズは、日本のエンタープライズIT市場での成長を目指し、多様なテクノロジーを提案し続けます。エンタープライズ分野におけるビジネス成長の伴走を続けることで、クライアントの課題解決に繋げています。詳細は公式サイトをご覧ください。