Kepple Liquidity 2号ファンドの設立と成果
株式会社ケップルグループは、未上場株式へのダイレクトセカンダリー投資に焦点を当てた「Kepple Liquidity 2号ファンド」を設立しました。この新ファンドは、61億円の資金調達を行い、ファーストクローズを達成しました。このファンドの設立は、国内のスタートアップ市場における流動性問題への対策として、明るい展望を示すものです。
国内スタートアップ市場の現状と課題
日本のスタートアップ投資市場は、近年、さまざまな新しい資金が流入し、急速に成長しています。しかし、未上場株式の流動性不足は依然として大きなハードルとなっています。ここで注目されているのが、ケップルグループによる「ダイレクトセカンダリー投資」です。この手法では、既存の株主から特定のスタートアップの株式を譲り受けることが可能になります。これによって、創業期からの株主は適切なタイミングで資産を流動化し、その売却収益を新たなイノベーションのための資金に再投資できるチャンスを得られるのです。また、株主が交代したスタートアップは、成長に必要な時間を確保することができ、高い企業価値を維持しながら上場や事業拡大を目指せるようになります。この流れは、スタートアップエコシステムの持続可能な発展にも寄与することが期待されています。
1号ファンドの成功事例
ケップルグループが2022年に設立した「Kepple Liquidity 1号ファンド」は、総額100億円を投じて、約3年で50回、総額約70億円の取引を実現しています。このファンドでは、ミドル・レイターステージのスタートアップ23社の株式を取得しており、その中には株式会社Liberaware、クラシル株式会社、株式会社アクセルスペースホールディングスがIPOを果たすなど、短期間で確かな実績を上げています。また、クレジットエンジン株式会社はM&AでEXITを果たしています。このように1号ファンドは、多様な取引ニーズに応え、15%以上の持分比率を持つ案件でも流動化に成功しています。
2号ファンドの目的と期待
2号ファンドの狙いは、さらなるスケールアップと柔軟な投資アプローチの実現です。2025年の現在、国内未上場株式のセカンダリー市場の需要は複数の要因により増加が見込まれています。例えば、数多くのVCファンドが満了を迎え、投資ポートフォリオの見直しを余儀なくされている状況や、起業家やスタートアップで働く人々の層が厚くなってきたことで、資産流動化のニーズが高まっていることが挙げられます。
2号ファンドも、多様な投資家の参加を得ており、1号ファンドを上回る規模での投資活動を行い、スタートアップを支えてきた株主に柔軟な流動化機会を提供することを目指しています。このような取り組みにより、さらに高い企業価値での上場や事業の発展を後押しすることが期待されています。
ケップルグループについて
株式会社ケップルグループは、「Create New Industries(新たな産業を創造する)」をミッションに掲げており、スタートアップエコシステムの発展に向けた多様な事業を展開しています。投資事業としては、Kepple Liquidity Fundを中心にしたセカンダリーファンドや事業承継ファンドを運営しており、ファンド運営の支援も行っています。また、オープンイノベーションやスタートアップの支援にも力を入れており、採用や業務支援に必要なサービスを提供しています。詳しい情報は、
ケップルグループの公式ウェブサイトをご覧ください。
ケップルグループの今後の展望に、引き続き注目が集まります。