地球に優しいカトラリーの新しい形
近年、環境問題への配慮が求められる中、カトラリー業界でも革新的な動きが進んでいます。日本マタイ株式会社と東商化学株式会社が共同開発した「オール生分解性」カトラリーは、その代表的な例です。これは、生分解性樹脂を使用したスプーンやフォークと、同じく生分解性のラミネート包材を組み合わせた製品です。
環境への配慮
新たに誕生したこのカトラリーは、環境への負荷をできる限り抑えることを目指しています。東商化学のカトラリーには、環境に優しい生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS™」が使用され、包材には紙基材に生分解性プラスチック「BioPBS™」をラミネートしたものが採用されています。これにより、自然の微生物によって水と二酸化炭素に分解されるため、環境への優しさが一段と強化されます。
食品関連シーンに最適な清潔感
本製品は、スプーンやフォークそれぞれのサイズに対応した高い強度や密封性を備えており、食の安全性が重要視されるシーンにピッタリです。グルメフェスティバルやキッチンカー、惣菜店、駅弁など、さまざまなケータリングシーンでの活用が期待されています。特に、テイクアウトやデリバリーの需要が高まっている今、環境に配慮したアイテムとして注目されています。
分解性能の実績
また、当社が開発したラミネートフィルムはコンポスト環境下での分解性能においても素晴らしい結果を示しています。試験では、一般的なLDPE製フィルムとの比較が行われ、4週間後にその違いが明らかになりました。LDPEフィルムは形が残るのに対し、実験用のラミネートフィルムは時間の経過と共に分解され、最終的には土壌中で完全に消失する様子が確認されたのです。これは、環境を意識した製品開発において非常に重要な評価ポイントです。
使った後のマナー
ただし、この製品はあくまで自然環境への配慮をもとに設計されています。使用後は、必ず持ち帰って適切な方法で廃棄することが求められています。ポイ捨てや不適切な処理は推奨されていませんので、ユーザーには使用後の対応にご協力いただきたいところです。
環境意識の高まりと今後の展望
今後、ますますプラスチック製品に対する環境意識が高まってくると予想されます。日本マタイ株式会社は、引き続き生分解性素材を活用した製品開発を進め、持続可能な社会の実現に向けて積極的に取り組んでいく考えです。
日本マタイと東商化学の役割
日本マタイは、熱可塑性樹脂の押出加工技術を核にした多様な製品を展開しています。そして、環境性能と機能性を兼ね備えた製品開発を続けていくことが求められています。一方、東商化学はプラスチック製カトラリー分野で国内最大手の企業で、様々な業態での実績があります。食品安全マネジメント規格「FSSC22000」認証を取得しており、高度な品質管理が行われています。
このような取り組みを通じて、私たちは未来へ向けた一歩を踏み出しています。環境に優しく、持続可能な社会の実現に寄与するカトラリーは、今後の生活でますます身近な存在になることでしょう。