大阪のリーダーに迫る!ファミリーマートの細見社長
大阪・関西エリアから世界を変えるリーダーとして注目されるのが、株式会社ファミリーマートの細見研介社長です。彼は最近、業界の常識を覆す『コンビニエンスウェア』のブランド展開や新しいコーヒーマシンの導入を進め、全国のコンビニのあり方を変えようとしています。
細見社長の成長とリーダーシップの原点
細見社長は1962年、大阪市阿倍野区に生まれました。多くの転校を経験し、目立たない学生生活を送っていましたが、アメフト部に入部したことでリーダーとしての素質を育みました。神戸大学の4年生で主将を務めた際、上級生が抜けて試合に勝てないピンチを迎えました。そこで、彼は50人以上の新入生を取りまとめる作戦を考案し、勝利を手にしました。この経験が、後の経営哲学に繋がっているのです。
彼は、大学卒業後に伊藤忠商事に入社し、繊維部門でのキャリアを積みました。しかし、大きな商談がキャンセルになったことから、自身の限界を痛感し、『一人でできることは限られている』という認識を深めました。これらの経験を経て、2021年にファミリーマートの社長に就任しました。
新たなブランド『コンビニエンスウェア』の誕生
社長就任後、細見社長がまず手掛けたのが衣料品の改革です。彼は「コンビニエンスウェア」という新ブランドを立ち上げ、コンビニのイメージを一新しました。オリンピックやファッションショーでも注目を集めるデザイナー、落合宏理氏が手掛けたこのブランドは、特に色やデザインの多様性が大ヒットを記録し、店舗の売上は急激に成長しています。興味深いことに、『コンビニエンスウェア』は大阪の店舗から販売を開始したという裏話もあります。
高品質なコーヒーの実現
また、ファミリーマートの看板商品の一つであるコーヒーの改良にも力を入れました。新型コーヒーマシンは3年をかけて開発され、7年ぶりのリニューアル。開発を手がけたのは、世界大会でアジア人初優勝を成し遂げたバリスタ、粕谷哲氏です。彼のノウハウを活かし、抽出方法や豆の挽き方に9段階の調整ができる新しいシステムを導入しました。その結果、メニュー数も倍増し、より高品質なおいしいコーヒーを手軽に楽しめるようになりました。
大阪・関西万博とファミチキの快進撃
さらに、大阪・関西万博の会場内にあるファミリーマートは、『ファミチキ』の販売数が日本一を記録しています。1日1900個以上を販売する店舗は、通常の店舗の約4倍の来客数を誇ります。注目すべきは、スタッフが全部で約50人の「2年目」若手社員で構成されている点です。通常の業務マニュアルを越えた創意工夫が求められており、各自が主体的に店舗運営に取り組んでいます。
細見社長の私生活とコレクション
今回特別に取材した細見社長のプライベートも魅力的です。都内の自宅には、伊藤忠時代の出張で集めたポスターや絵画たちが約50点も展示されており、彼の趣味やセンスが垣間見えます。単身赴任を続ける中で、自らの趣味を大切にする姿勢は、仕事にも好影響を与えているのかもしれません。
今後、細見社長にはどのような変革が待ち受けているのでしょうか。その目にこびりつく情熱は、きっとさらに多くの挑戦を生むことでしょう。ファミリーマートの今後に注目です。