大阪・関西万博で発表された未来型嚥下調整食の全貌とは
2025年8月5日と6日の2日間にわたり、大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」にて、クックデリ株式会社による「ミライの嚥下調整食」が披露されました。これは、高齢者向けの冷凍食品として、
安全で
美味しい食事を提供することを目的に開発された新しい形の食事です。
摂食嚥下障害とその現実
日本国内には、摂食嚥下障害の方が多く存在します。特に高齢者だけでなく、若年層にも病気等によってこの障害が見られることがあります。従来の嚥下調整食は一般的に柔らかく加工されているものの、その見た目の悪さや味のぼやけがちであることが問題視されてきました。これにより、食欲の低下を招き、食事量が減少し、さらにはフレイルにつながる可能性があるのです。
クックデリが提案する「ミライの嚥下調整食」は、従来の問題を克服し、見た目や風味ともに本物の料理と遜色ない品質を持つことを目指し、食べる意欲を引き出します。
体験者の声
デモキッチンでは、2日間で延べ1,200名以上の訪問者が「ミライの嚥下調整食」を体験しました。試食を行った方々からは、「素材の味がしっかりして美味しい」との高評価が寄せられ、福祉関係者からも「自施設の利用者にぜひ食べさせたい」という嬉しいコメントが寄せられました。多くの方がその美しさと味に驚いており、年齢を問わず多くの人々に新たな価値を提供する機会となりました。
アジアの栄養士が集結
また、シンポジウム「アジアの栄養士会代表者が集う」では、クックデリの管理栄養士が、日本の病院給食における人手不足の現状や、早朝勤務スタッフの減少をご紹介。従来の調理法では効率化が困難であることを指摘し、完全調理済み冷凍食品の活用により調理時間や人員負担を軽減できることを提案しました。
日本国内の高齢者施設は急増していますが、その一方で深刻な人手不足が問題視されています。クックデリは、完全調理済み冷凍食品を通じて、少ないスタッフで質の高い食事を提供することを可能にしています。特に、手間のかかるソフト食やミキサー食において顕著であり、安全で美味しい食事と効率的な厨房オペレーションを両立することが期待されています。
言語を越えた情報交換
このシンポジウムは、アジアの国々がそれぞれ抱える課題や解決策をシェアする貴重な場となりました。各国の栄養士たちが集い、「アジアの病院給食の実態と未来に向けた課題解決」に関するディスカッションが行われ、各国のアプローチを学びながら共に未来の道筋を探る機会となりました。
クックデリとその理念
クックデリ株式会社は、2016年の設立以来、高齢者施設向けに完全調理済みの冷凍食品を提供してきました。毎日約18万食を7,000以上の施設に届けることで、安全・安心な食事を提供し、関わる全ての方々に喜びを提供しています。高齢者の食の未来を支えるべく、さらなる美味しさと栄養バランスの向上を目指していきます。
今後の展望
大阪・関西万博での取り組みが示すように、食の未来における新しい選択肢として「ミライの嚥下調整食」は注目されています。今後も、世代を超えた健やかな食生活の実現に向けた取り組みが期待されます。