在宅医療の新たな展望を切り拓くジョイント・ベンチャーの設立
最近、日本は超高齢社会を迎え、自宅で最期を迎えたいという希望を持つ方が増加しています。しかし、現状の在宅医療には大きな課題が残されています。例えば、自宅で最期を迎えることができる患者の割合は20%から30%程に過ぎず、終末期の重症患者に対する24時間体制の診療所は極めて限られています。このような状況により、「自宅で看取れなかった」や「最期は救急搬送されるしかなかった」といったケースが多く見られ、在宅医療の受け皿拡充は喫緊の課題となっているのです。
こうした背景の中、株式会社Integrity(東京都新宿区、代表取締役:西山智史)と、医療法人社団しろひげファミリーを運営する山中光茂氏がジョイント・ベンチャー「株式会社あしたのこもれび」を設立しました。この新たなベンチャーは、「働く投資家®として社会に資する100の事業を創り出す」という株式会社Integrityのミッションを基に、在宅医療の新しいモデルを全国に広めることを目指しています。
ジョイント・ベンチャー設立の背景と目的
医療法人社団しろひげファミリーは、これまで「江戸川しろひげモデル」という在宅医療の新しい形を築いてきました。このモデルの特徴は、患者一人ひとりに寄り添い、最期まで看取ることに重点を置いている点です。ここでの目標は、患者が住み慣れた自宅で安心して療養できる体制を整えることです。株式会社あしたのこもれびは、これまでの成功を全国へと広げ、多くの患者に良質な在宅医療を提供することを目的としています。
「江戸川しろひげモデル」の特徴と実績
山中光茂氏が運営する「しろひげ在宅診療所」では、高い看取り率を実現しています。具体的には、以下のような特徴があります:
- - 看取り率80%以上: 患者が自宅で最期を迎えることができる環境を整備しており、非常に高い実績を誇っています。
- - 24時間365日対応: 深夜や休日を問わず、重症患者を対象にした緊急往診が可能な体制が整っています。
- - 全スタッフ正社員雇用: 医師、看護師、ドライバー、事務スタッフまで全員が正社員として雇用され、チーム医療を実践しています。
これにより、年間約250名の患者が自宅で看取られ、地域において高い信頼を得ています。これらのノウハウは、今後のサービス展開においても重要な要素となります。
株式会社あしたのこもれびの概要
新たに設立された株式会社あしたのこもれびは、東京都江戸川区に拠点を置き、2025年4月24日をもって事業開始となります。代表取締役には西山智史が就任し、取締役には山中光茂が名を連ねています。事業内容は在宅医療の運営支援であり、将来的には在宅医療のシステムを全国各地に広げていく意向です。
未来への展望
西山智史は、在宅医療の現状を受け、理想の医療体制を実現するために山中氏との出会いに感銘を受け、ジョイント・ベンチャーを立ち上げました。「江戸川しろひげモデル」を通じて、より多くの患者が自宅で安心して最期を迎えられるよう、両者は共にの取り組みを進めていきます。
これにより、日本全国の在宅医療がより理想的な形へと変わっていくことが期待されています。患者が自宅で過ごす最後の瞬間を尊重し、医療という枠を超えた暖かさを持つ新たな在宅医療の形を共に築き上げていくことでしょう。