飛島建設が導入した「LINE WORKS AiNote」とは
東京都渋谷区に本社を構えるLINE WORKS株式会社が提供するAI議事録作成ツール「LINE WORKS AiNote」が、飛島建設株式会社に本格導入されることが発表されました。このツールは、ビジネス現場におけるコミュニケーションをさらに円滑にし、建設業界における議事録作成の負担を大幅に軽減することを目的としています。
建設現場の議事録作成の重要性
建設現場では多くの関係者が関与します。施主、設計者、元請け業者、協力会社など、様々な立場の人々が集まり、工事の進行に関する議論を行います。これらの会議では、現場での是正指示、設計内容の確認、工程調整など、話し合った内容を正確に記録することが求められます。こうした議事録は、関係者間で共通の理解を持つために不可欠であり、作業の遅延や誤解を防ぐための信頼構築にも寄与します。しかし、会議ごとに議事録を作成する労力も大きく、特に建設業界では多忙な業務の合間に行うため、業務負担が増している現状がありました。
「LINE WORKS AiNote」の導入背景
飛島建設では現場でのコミュニケーションを円滑にするため、約1か月間「LINE WORKS AiNote」を試験導入した結果、その効率性の高さを実感。議事録作成にかかる時間と労力が大幅に削減できることが確認されたため、2023年6月から本格導入へと進むことになりました。このツールの導入は、従来の「LINE WORKS」と同じID・パスワードを利用できるため、新しいシステムを学ぶ負担を軽減する点も決め手となっています。
利便性と成果
「LINE WORKS AiNote」は、音声を高精度で認識するAI機能を備えており、複雑な専門用語も問題なく処理できます。オフラインミーティングでもスマートフォン一つで録音・文字起こしができ、オンラインの会議でもZoomやMicrosoft Teamsとの連携が可能。これにより、どんな場面でもスムーズに議事録を作成できる点が大きな魅力です。
飛島建設の科部元浩氏は、「LINE WORKS AiNote」を評価し、そのシンプルなインターフェース、高い日本語認識精度、話者分離の精度が向上した点を挙げています。これにより、発言者が明確になるため、後から確認する際にもスムーズに情報を取り出せるとしています。
未来の展望
今後、「LINE WORKS AiNote」はさらなる業務効率の向上を目指し、建設業界をはじめとする各業種における専門用語への対応など、機能の向上が期待されています。飛島建設は、このツールを用いて現場の生産性を向上させ、働き方改革へとつなげていくことを目指しています。
飛島建設は、すでに「e-Stand」を含む先進的なITツールを導入しており、今回の「LINE WORKS AiNote」が加わることで、組織のデジタル化がさらに進むことでしょう。一般的に、建設業界における議事録作成は若手社員に負担されることが多く、これまでの業務フローを見直すことが求められています。このような新しい技術の導入によって、次世代の建設業界をリードする存在となることが期待されます。