国立劇場養成所、令和8年度研修生募集が始まる
東京都内に位置する国立劇場養成所では、2025年度向けの研修生募集が開始されました。これは日本の伝統芸能を未来へいかに継承していくかを考える重要な機会です。歌舞伎、能楽、文楽の分野で技を磨くことができるこのプログラムは、日本の文化を担う次世代の実演家として育成を目指しています。
研修プログラム概要
国立劇場養成所では、以下の4つの研修生を募集しています:
1.
第31期歌舞伎俳優研修生(2年間)
2.
第11期歌舞伎音楽(長唄)研修生(3年間)
3.
第13期能楽(三役)研修生(6年間)
4.
第35期文楽研修生(2年間)
歌舞伎俳優研修
このプログラムでは、日本の伝統演劇である歌舞伎の俳優を目指す若者を対象に、演技や日本舞踊を中心に学ぶことができます。研修では、立廻り・とんぼの技術や歌舞伎音楽の基礎知識が習得可能です。応募資格は中学校卒業以上の男子で、年齢は原則として23歳以下。経験は問いません。研修は令和8年4月から始まり、期間は2年間です。
歌舞伎音楽(長唄)研修
長唄は、歌舞伎音楽の一部として重要な役割を担っており、心理描写や情景を音楽で表現します。この研修では、三味線の演奏法や長唄そのものの技術が学べます。やはり、応募資格は中学校卒業以上の男子で、年齢制限は同様です。期間は3年間で、研修は国立オリンピック記念青少年総合センターで行われます。
能楽(三役)研修
能楽は、700年以上の歴史を持つ日本の伝統芸能で、主に「シテ」「ワキ」「囃子」という三つの役割に分かれた研修が行われます。このプログラムは基礎研修課程と専門研修課程があり、初年度の適性審査に合格した後に専門に分かれます。6年間の研修を経て、能楽の伝承者として活躍することが期待されています。
文楽研修
文楽は、歌と三味線、人形を使った独特の表現方法を持つ芸術で、この研修では、すべての役割を学びます。太夫や三味線、人形遣いとしての技術を基礎から習得することができます。基本的な技術をマスターするために、文楽の全体像を理解し、適性審査を経て各専攻に分かれます。
申し込み方法
研修生への応募は令和7年10月1日から令和8年1月30日まで受け付けています。以下の書類を準備し、提出期限までに提出する必要があります:
- - 受験願書(所定用紙)
- - 履歴書(写真貼付)
- - 同意書
- - 住民票
- - 健康診断書
- - 写真2枚
詳細な情報や応募条件は、国立劇場養成所の公式ホームページで確認できます。
国立劇場養成所の魅力
国立劇場養成所は受講料無料で、必要な教材や楽器も提供されます。また、各ジャンルで活躍する一線級の講師陣から直接指導を受けることができます。とりわけ、舞台実習が豊富で、実際の公演に参加する機会もあり、プロの実演家としての心構えをしっかりと養うことができます。
日本の伝統芸能に情熱を持つ若者の挑戦を待っています。次の世代の伝統を紡ぐための一歩を踏み出しましょう。