アスリート支援ハンドブック ~ハイパフォーマンススポーツにおける科学的サポート~
4月20日(日)、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)が設立したハイパフォーマンススポーツセンター(HPSC)と国立スポーツ科学センター(JISS)が共同編集した『アスリート支援ハンドブック』が発刊されました。これは、現代のアスリートに必要な科学的サポートについて20年以上の研究と実践に基づいた知見を集めた一冊です。
競技スポーツの高度化と必要なサポート
近年、競技スポーツの技術や競争レベルは格段に向上しており、アスリートには専用の科学的サポートが求められています。この背景を受け、本書はアスリート支援メソッドの標準を示し、医・科学支援を基礎から理解できるようにデザインされています。
本ハンドブックの主な内容
『アスリート支援ハンドブック』は、大きく3つの章から構成されています。第一章ではスポーツにおける医・科学支援の歴史や、支援の具体的なステップが詳述されています。また、体育学やスポーツ医学の観点から、海外での事例も紹介され、国際的な視野を持ったアプローチが展開されています。
第二章では、医・科学支援の実際の流れや、アスリートにとっての安全性を重視した実施体制が解説されています。これは、支援を実施する専門家にとって非常に役立つ情報です。人材育成も重要なテーマとして扱われており、支援の質を高めるための基盤作りが強調されています。
実際の支援事例の紹介
第三章では、さまざまな競技における具体的な支援事例が挙げられています。たとえば、4×100mリレー、パラノルディック・クロスカントリースキー、レスリング、バドミントンなど、各競技の特性に応じた支援方法が詳しく説明されています。これにより、アスリートへの支援がどのように行われているのかを具体的な事例を通じて理解することができます。
多様なテーマを網羅したコラム
さらに、書籍の中には、17編のコラムが収録されており、「パラリンピックアスリート支援」や「女性アスリート支援」、「高地への適応」、「暑熱対策」といった多様なテーマが解説されています。これらの内容は、アスリート支援において必要不可欠な知見です。
まとめ
本書『アスリート支援ハンドブック』は、スポーツ科学の最前線で行われている研究と支援活動をまとめた決定版と言えます。全国の書店で購入可能(定価は2,530円)であり、医療・科学支援に興味がある方々や、現役アスリートの方々にはぜひ手に取っていただきたい一冊です。競技力を向上させるための知識と手法が詰まった本書は、アスリートをサポートする全ての人々にとって必読の資料となることでしょう。