東京都内で始まる逆走事故防止の新トレーニング講習

逆走事故防止に向けた新たな取り組み

近年、逆走事故が増えているとの現実を受け、東京都内で新しいトレーニング講習が展開されることとなりました。その名も、東京ドライビングサポートの「危険予測トレーニング講習」です。この講習は、特に運転に不安を感じるペーパードライバーや高齢ドライバーに向けて、判断力を強化することを目的としています。近隣の事故の影響を受け、運転を再開したいものの不安を抱える方々にとって、心強いサポートとなるでしょう。

増加する逆走事故

逆走事故は特に運転ブランクの長い人々にとって、非常に危険な状況をもたらします。運転環境には見えているはずの危険が潜んでおり、これを軽視することで重大な事故につながる可能性があります。例えば、2025年には栃木県で逆走車による死亡事故が発生し、これが社会的な警鐘となりました。この事実は、私たちが運転時に直面するリスクを再認識させるものであり、運転者の判断力を養う必要性が一層高まっています。

新たに始まる「危険予測トレーニング講習」

東京ドライビングサポートでは、2025年8月より新講習を開始しました。このプログラムは、実際の道路環境における走行を通じて、受講者が「今、何が起こり得るか」を想像して運転する力を養います。ここでは、単なる操作練習ではなく、運転中のリスクを事前に予測する力を重点的にトレーニングします。講習は90分の構成で、受講者それぞれの不安や経験に応じたオリジナルのコースを提供します。

トレーニングの内容

本講習は、以下の4つのステップに分かれています。

1. ヒアリングとルート設計: 受講者の不安点や運転ブランク年数を確認し、具体的なトレーニングルートを設定します。
2. ウォームアップ走行: 初めての感覚を戻すため、交通量の少ない住宅街からスタートします。
3. 危険予測トレーニング: 本講習の核心であり、高リスクシーンに対する即時の判断力を磨きます。
4. 講評とフィードバック: 運転中の判断やタイミングを振り返り、実践的なアドバイスを受けて改善点を確認します。

このように、「想像して判断する力」を育むことを重視されています。

受講者の声

実際に受講した方々からは、心強い感想が寄せられています。たとえば、12年のブランクがある40代女性は、初めての講習で「何が怖いのかが分からなかった」と語り、2回目には具体的なリスクを意識して運転する習慣を身につけられたそうです。また、70代の男性は、「自分の判断が遅れていることに気づくことができた」と、受講後の効果を実感されています。