株式会社LIFULLの「老卒採用」について
株式会社LIFULL(ライフル)は、65歳以上の豊富な経験を持つシニアを対象とした「老卒採用」を2024年に続き2025年も実施すると発表しました。この取り組みは、高齢者の働き方に対する既成概念を変えるための重要なステップと位置づけられます。LIFULL社は、シニアが自分らしく仕事をする場を提供し、社会の中でその経験を活かせるよう働きかけています。
シニア雇用の現状
内閣府が発表した「令和7年度高齢社会白書」によると、2025年には3人に1人が65歳以上の高齢者となる見込みです。また、2024年の総務省の労働力調査では、高齢者の雇用割合が13.5%に達することが予想されています。これだけ多くのシニアが働く時代ですが、その中で「老卒採用」の背景には、経験を活かしたいという気持ちがありながら企業側の理解が追いついていないという現実があります。
調査結果とギャップ
2024年に行われたシニアの就業に関する意識調査では、シニアの多くが自分の経験を活かしたいと考えている一方、積極的にシニア雇用を行っている企業はわずか20%という結果が出ました。また、採用担当者の約60%が高齢を理由に不採用となった経験があると回答しています。このようなギャップを埋めるために、LIFULLはシニアの強みを活かせる環境を提供することを目指しています。
「老卒採用」の取り組み
「老卒採用」は、LIFULLが2024年から開始したプロジェクトで、シニアの経験やノウハウが社内外に新たな価値をもたらすことを期待しています。特に、2024年には初のシニア採用者として68歳の宮川貫治さんが参加し、多岐にわたるプロジェクトに関与しています。宮川さんは、広告業界での豊富な経験を活かし、クリエイティブ制作において独自の視点で貢献しており、若い世代とのコラボレーションを通じて新しい成果を生み出しています。
募集要項
2025年の「老卒採用」は、
営業や
クリエイティブ(動画エディター、ライター)、
ITアーキテクトなど多様な職種で募集を行います。応募期間は2025年7月17日から8月4日までで、選考はWEBエントリーから始まる仕組みです。また、シニア雇用に賛同する企業や団体とのコラボレーションも期待しています。
LIFULLのビジョン
LIFULLが掲げる「しなきゃ、なんてない。」というメッセージは、誰もが自分らしく生きることができる社会の実現を目指したものです。この理念のもと、あらゆる人々の人生をより良くするための取り組みを続けています。2023年12月に交代した新しい社長、伊東祐司氏のもとで、今後も多様性に富んだチームでの働きかけが期待されます。「老卒採用」を通じて、シニアの新しい可能性を引き出し、社会全体の価値観を変える活動を推進することが目標です。
「老卒採用」に関心のある方は、LIFULLの特設サイト(
https://media.lifull.com/campaign_20240418/)をご覧ください。ぜひ、新たな挑戦を通じて自分の経験を活かし、活躍できる機会を探してみてはいかがでしょうか。