オフィスワーカーのための睡眠とメンタルヘルス研究をスタート
東京初の睡眠テックスタートアップ「株式会社ACCELStars」と、「伊藤園」が手を組み、TAKANAWA GATEWAY CITYにおいてオフィスワーカーを対象とした睡眠とメンタルヘルスに関する共同研究を開始します。これにより、緑茶の飲用習慣とこれらの健康状態との関連性を探ります。
研究の背景
この取り組みは、JR東日本グループが進める「100年先の心豊かな暮らしのための実験場」として、TAKANAWA GATEWAY CITYを活用したビジネス創造イベント「GATEWAY Tech TAKANAWA」の一環です。伊藤園は「健康創造企業」としての使命のもと、新たな茶文化や健康的な生活様式の確立を目指しています。
共同研究の詳細
ACCELStarsは、研究計画の設計や、睡眠データの測定、解析に関して支援を行います。特に、東京大学で睡眠関連の研究を行う上田泰己教授もプロジェクトに参画し、アカデミックな視点からのアドバイスを提供します。また、慶應義塾大学商学部の佐藤和教授も参画し、企業経営におけるワークエンゲージメントの影響を調査することになっています。
この共同研究を通じて、ACCELStarsは、緑茶の成分や時間がもたらす効果についてのエビデンスを集めることを目指しています。これにより、個々人のメンタルヘルスや嗜好にパーソナライズされた緑茶の種類や飲用方法の提案を実現したいと考えています。
健康経営への取り組み
さらに、伊藤園はACCELStarsが提供するウェアラブルデバイス「SLEEP COMPASS」を使い、4月から一部社員に対して睡眠を通じた人的資本経営施策を展開する予定です。計測データに基づいたサポートが、社員の健康的な生活を後押しすることを目指しています。今後、全社員への展開も予定されています。
ACCELStarsのビジョン
ACCELStarsは、2020年に設立された医療系スリープテック企業です。主に、東京大学の研究チームが開発した睡眠測定アルゴリズムを用いて、企業の健康経営や生活習慣病予防の支援を行っています。これまでには、90以上の企業や自治体と連携し、睡眠に関する様々な研究を進めています。
特に、SLEEP COMPASSは、産業保健のニーズに応える形で注目を集めており、導入事業者数は増加中です。今後は医療機関との共同研究も進められ、さらなるエビデンス創出を目指します。
新たな茶文化の確立を目指して
本研究は、睡眠とメンタルヘルスの理解を深めるだけでなく、100年先を見据えた新しい茶文化の確立にも貢献することを期待されています。お茶を通じた健康的で豊かな暮らしの実現に向け、両社の協力がどのように進展していくのか、今後の動向から目が離せません。