生成AIの発展に向けたABEJAの取り組み
株式会社ABEJAは、東京都港区に本社を置く企業で、高度なAI技術の導入を通じて社会に貢献することを目指しています。「ゆたかな世界を、実装する」という理念のもと、特にロボティクス分野において、生成AI基盤モデルの開発が進められています。このたび、国立研究開発法人のNEDOが主催する「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」に参画することになりました。
プロジェクトの背景
ABEJAは、2012年の設立以来、ディープラーニングや量子コンピューティングなど先端技術を研究開発してきました。そして、生成AI技術を用いたロボティクス研究にも注力しています。2024年には、自社のAIロボティクス技術をABEJA Platformに実装する予定です。これにより、さらなる技術革新と社会実装の加速を図ることが期待されています。
AIロボット協会(AIRoA)も、2024年に設立され、ロボット技術とAIの融合を進めることを目的としています。産業界の枠を超えたデータプラットフォームを開発し、情報を公開することで、より多くの企業がAIを導入しやすくする環境を整えていきます。
プロジェクトの内容
本事業は、ロボティクス分野における生成AIの基盤モデル開発に向け、必要なデータを収集・整理し、品質の高いデータセットを構築します。このプラットフォームは、小売業、製造業、物流業などの分野での実用性を追求しています。具体的には、以下の3つの目標を掲げています。
1.
高品質データの収集:実験環境および実社会から、競争力のあるデータを収集し、モデル開発に活用します。
2.
基盤モデルの開発:多様なロボット種やユースケースに対して、知識転移やスキル学習に適した生成AI基盤モデルを構築します。
3.
実環境での評価・検証:収集したデータを用いて、実際の業界での応用をテストし、そのビジネス展開の可能性を探ります。
ABEJAは、AIRoAと連携しながら、ロボティクスのエコシステムの強化に向けた取り組みを進めています。このプロジェクトは、2025年から開始し、2029年までの期間中に、さらなる革新をもたらすことを目指しています。
期待される成果
この取り組みが成功すれば、ロボット技術の社会実装が加速し、労働集約的な業務からの解放や効率化が実現します。また、生成AIを活用したロボティクスは、特定の業界だけでなく、幅広い分野で新たなビジネスチャンスを創出すると期待されています。
さらに、ABEJAが持つ先進的な技術と、AIRoAが参加する他の企業・研究機関との協力によって、国際的な競争力を持つ日本発のロボティクスAI産業の育成にもつながります。これにより、より多くの企業がAI技術を導入し、能動的に活用できるようになることが期待されています。
結論
ABEJAとAIRoAのパートナーシップは、ロボティクス分野における生成AI技術の発展を加速させる重要な一歩となります。そして、このプロジェクトの成果は、単に技術の向上だけでなく、社会全体に新たな価値を提供することを目指しています。今後の進展に注目が集まることでしょう。