国産材の新時代
2026-05-22 14:58:37

国産材の未来を切り開く!賃貸集合住宅における革新協定とは

国産材の未来を切り開く!賃貸集合住宅における革新協定とは



2026年5月22日、東京の農林水産省で行われた「建築物木材利用促進協定」の締結お披露目式は、賃貸集合住宅分野における国産材の利用拡大を目指す重要な一歩となりました。この協定は、農林水産省、東建コーポレーション株式会社、協和木材株式会社、株式会社ダイリFPCの4者によって結ばれ、国産材を用いた住宅建設を組織的かつ継続的に推進する内容です。特に賃貸住宅市場において国産材を使用するのは初の試みです。

Ⅰ. 国産材が今注目される理由



近年、ウッドショックにより輸入材への依存が明らかになり、住宅業界はかつてない木材価格の高騰と供給不足に直面しています。ツーバイフォー工法で一般的に利用される材木のほとんどが北米からの輸入材であり、これに依存している構造は危うさを孕んでいます。供給遅延や価格変動は、建築コストや工期にも影響を及ぼし、安定した住宅供給にリスクをもたらしています。

東建コーポレーションはこの状況を受けて、海外情勢に左右されない自立型の国内サプライチェーンを構築するための取り組みを開始しました。協和木材とダイリFPCとの提携により、国産杉を用いたツーバイフォー材の供給体制を段階的に整えることで、高品質かつ安定した供給体制を築いています。これは単なる調達の切り替えではなく、国産材を活用する新たなビジネスモデルの確立を目指しています。

Ⅱ. 賃貸集合住宅での国産ツーバイフォー幅広材の課題



「2×8」「2×10」「2×12」といった幅広材は、これまでほぼすべて輸入材に依存していました。国産材での供給が難しかった理由は、大きく3つの課題存在します。

課題① 大径木不足



幅広材を製材するには、太い丸太が必要ですが、日本では多くの人工林が昔の在来工法の柱材向けに育成されており、幅広材を製造するための大径木の供給が難しいのです。

課題② 乾燥技術の難しさ



国産杉は含水率のばらつきが大きく、厚みのある材を均一に乾燥させる高い技術が求められます。加えて、乾燥時の反りやねじれが発生し、施工に使える木材の減少の要因となっていました。

課題③ 国内設備不足



国産材を利用するための製材設備や乾燥機が整った施設は国内に少なく、湘南地域や会津地域などの製材工場が不足していました。

これらの課題に対して、協和木材とダイリFPCはそれぞれの地域性を生かした解決策を見出しています。

Ⅲ. 地方経済との連携による国産材供給モデル



本協定では、福島県の協和木材株式会社と徳島県のダイリFPCの協力が重要です。両社は高い品質管理体制を持ち、東建コーポレーションの年間使用量を上回る国産材の供給能力があります。この協定の目標は3年間で30,000m3の国産材を利用することです。

国産材での施工実績



ウッドショックを契機に国産杉ツーバイフォー材の利用が進み、大きな施工実績を得ています。特にダイリFPCは、約15年前から徳島県と共に、地元の大径木の有効利用に関する研究・実証を行っています。これにより、長尺丸太の集材や製材ラインの整備が進み、今では5m幅広材の量産体制を確立しています。この供給体制は、業界全体に良い影響を与えることが期待されています。

Ⅳ. 国産材活用の新たなスタンダードの確立



今回の協定は、国産材を使用するだけでなく、原木調達から製材、さらに建築利用までを統合した日本のサプライチェーンの構築を目指しています。東建コーポレーションは、業界に先駆けて、輸入材依存から脱却し国産材を用いた建築の新しいスタンダードを確立することを目指します。

Ⅴ. 環境への貢献と地域経済の活性化



国産材の利用拡大は、単なる建材使用にとどまらず、森林資源の循環利用、林業の活性化、脱炭素社会の一助となります。国産材は炭素を固定する特性があるため、その利用促進は温暖化対策にも貢献します。

これからも、東建コーポレーションをはじめとした関係者は国産材の活用を広げ、地域の林業を支える取り組みを進めていきます。地域の製材所や関係者との連携を深めつつ、持続可能な木材利用モデルを更に進めます。

Ⅵ. お披露目式の開催



本協定の締結を記念してお披露目式が行われ、農林水産省の官僚や各社の代表者が参加しました。この取り組みの意義を共有し、国産材の利用拡大に向けた決意を新たにしました。

Ⅶ. 今後の展望



今後、東建コーポレーションは協定締結をスタート地点とし、国産材の利用を広げていく意向を示しています。3年間で30,000m3の目標を達成した後、更なる供給量の拡大を目指します。日本の木造賃貸集合住宅市場の新たなスタンダードを確立し、業界全体の変革を先導するリーディングカンパニーとしての役割を果たします。


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