医療法人社団モルゲンロートが医師の負担軽減を目指すAI問診システムを開発

モルゲンロートの新たな挑戦

医療法人社団モルゲンロートは、医師の長時間労働を改善し、患者の待ち時間を短縮するために、革新的なAI技術を利用した問診システムを開発し、特許を取得しました。このシステムは『問診システム及び問診用端末』として2025年2月4日に登録されました。特許番号7629240号で、発明者は小暮裕之医師と遠藤慎也医師です。

AIアバター問診の仕組みとは

この新しい問診システムは、AIアバターとのインタラクティブなやり取りを通じて、患者の診察前に必要な情報を効率的に収集することができます。例えば、柏みんなクリニックで試験運用が行われ、その後豊洲みんなクリニックにおいても導入されました。タブレット等のデバイスを使用し、患者は自分のペースで問診に答えることができ、情報は自動的に電子カルテに記録される仕組みです。

背景にある医療現場の課題

近年、医療現場では高齢化に伴う医療ニーズの増加や、医師の長時間労働が問題視されています。厚生労働省の調査によると、960時間の時間外労働の上限を超える医師の割合は21.2%にのぼります。このような状況の中、医師の働き方改革が急務とされています。

AIアバター問診の導入は、医師や医療従事者の負担を軽減し、診察の質を向上させる効果が期待されています。特に、診療の効率化と患者の待ち時間の短縮を実現することで、患者満足度も向上するでしょう。

期待される効果

このシステム特有の利点は次のとおりです。

1. 待ち時間の短縮: 患者が診察を待つ間に問診が行われるため、全体の待ち時間を減少させることができます。
2. 医師の負担軽減: 問診内容がリアルタイムでカルテに反映されることで、医療事務の作業負担も軽減されます。
3. 多言語対応: 言語の壁を超えて、外国人患者にも対応が可能です。