経営者交流会「第39回 Salon de CEO」の講演レポート
2026年9月2日、東京都品川区にて、株式会社DYMが主催する経営者交流会「第39回 Salon de CEO」が開催されました。本会には、アマゾンジャパン元代表取締役社長の長谷川純一氏がゲストスピーカーとして登壇し、顧客起点の事業づくりやプラットフォームによる成長の好循環について深く掘り下げました。
顧客課題を理解する
長谷川氏は、彼のアマゾンでの経験を基に、顧客の声を重視した意思決定の重要性を強調しました。2000年当時、オンライン書店市場は彼以外にも多くのプレイヤーが存在していましたが、彼は「その時点の常識」にとらわれず、顧客の立場に立って考えることを選びました。
たとえば、「欲しい本が見つからない」「店頭に在庫がない」「買いに行く時間がない」といった顧客課題を解決するために、品揃え、利便性、価格を総合的に見直していきました。このように、顧客のニーズをひたすら追求する姿勢がAmazon.co.jpの成功に繋がったのです。
プラットフォームへの進化
講演の中で長谷川氏は、当初は自社で仕入れた商品を販売するオンライン書店から、いかにしてプラットフォームへと進化していったかを説明しました。品揃えと利便性が顧客体験を向上させ、さらなるトラフィックを生み出します。その結果、売り手が集まり、再び品揃えが拡大していくという「フライホイール」の概念を適用しました。これが成長の好循環を生む源泉となります。
長谷川氏は、成長する起業家に共通する特徴として、
仮説の速い更新や
柔軟なフィードバックの受け入れを挙げ、「事業は、誰のどんな困りごとを解決するのかを明確にすることが大切です」と語りました。彼は、この循環をしっかりデザインすることが成功への鍵であると繰り返し強調しました。
質疑応答での知見の共有
講演の後、質疑応答が行われました。参加者からは、「顧客課題の見極め方」「プラットフォーム化のタイミング」「起業家が仮説を更新する方法」について多くの質問が寄せられました。長谷川氏は自身の事業立ち上げの経験を元に、具体的なアドバイスを交えつつ、活発な意見交換が行われました。特に、顧客のニーズを的確に捉える重要性については、多くの経営者が共感を示していました。
長谷川純一氏のプロフィール
長谷川純一氏は2000年にアマゾンジャパンの社長に就任し、Amazon.co.jpの立ち上げを率いて成功を収めました。その後はPeopleSoftや日本オラクル、BasisTechなどで経営に携わり、現在は日米のスタートアップ支援とアントレプレナー教育に従事しています。また、日本MITベンチャーフォーラムの理事長も務めています。
Salon de CEOについて
Salon de CEOは、上場企業の代表やオーナー経営者、決裁者のみを招待する経営者コミュニティです。毎回限定された20社前後の少人数制で開催され、名刺交換を超えた深い経営上の意思決定を促進する場として機能しています。経営者同士のネットワーキングが活発に行える場として、今後も多くの注目を集めることでしょう。
今回のセッションを通じて、長谷川氏の経験や知見が多くの経営者に伝わり、彼らの事業成長に繋がることが期待されます。