アシストスーツEXPO in NAGOYA 2025 開催レポート
2025年1月29日と30日の2日間、愛知県名古屋市にあるウインクあいちで「アシストスーツEXPO in NAGOYA」が開催されました。このイベントは、アシストスーツに関心のある企業や報道関係者が集まる展示会であり、200名を超える参加者が訪れました。
アシストスーツメーカーの多彩な展示
この展示会には、協会加盟の10社が出展し、各社のアシストスーツの特徴や機能を実際に体験することができました。アシストスーツは、腰痛予防だけでなく、様々な業界での労働環境の改善に寄与するその最新技術が大きな関心を集めていました。
特に印象的だったのは、理学療法士・内沢秀和氏の講演です。彼は「実践的な腰痛リスクの要因の評価と対策」というテーマで、国内における腰痛の現況と企業が取り組むべき具体的な対策について詳しく解説しました。腰痛がもたらす生産性の低下についても触れ、企業が取り組むべき重大な問題であることを再認識させられました。
腰痛対策に必要な3つの管理
内沢氏は、腰痛対策を進めるために「作業管理」「作業環境管理」「健康管理」の3つが重要であると強調しました。これにより企業は生産性を高めることができ、結果として経済的な利益にも直結するとのことです。
特に「プレゼンティーズム」という概念が注目を集めました。これは、出勤はしているものの体調不良で生産性が低下している状態を指し、約60%のコスト損失がこの問題から発生している可能性があるといいます。このような観点からも、腰痛対策は企業にとって急務であると言えるでしょう。
アシストスーツ導入の成功事例
続いて、出展企業によるアシストスーツの導入事例も紹介されました。製造業、物流業、農業など異なる業界における導入背景や、その効果を実感したエピソードが報告され、参加者たちは熱心に聞き入っていました。
例えば、アルケリス株式会社や株式会社イノフィス、ダイドーなどがそれぞれの製品を披露し、特に「長時間の使用への耐久性」や「作業動作の妨げにならない軽快さ」が参加者から高く評価されました。アシストスーツの導入を通じて、実際にどれほどの負担軽減が実現可能なのかが明らかになりました。
各社のアシストスーツは、特に重量物を扱う企業での需要が高まり、高齢者や女性の作業者が多くを占める企業においても導入が進んでいます。これにより、作業環境をより快適にし、腰痛のリスクを減少させる努力が見受けられます。
将来への期待
今後もアシストスーツの普及が進むことで、より多くの企業が腰痛対策に取り組むきっかけになることが期待されています。アシストスーツの進化とともに、労働環境の改善がもたらされ、働く人たちの健康と生産性が向上することでしょう。参加者たちも、今後このような技術がどのように進化していくのか、密接に注視していくことでしょう。アシストスーツEXPOは、最前線で活躍する技術を体験し、学ぶ貴重な機会でした。
開催概要
【日時】
- - 2025年1月29日(水)10:30~17:00
- - 2025年1月30日(木)10:00~17:00
【場所】
ウインクあいち(愛知県産業労働センター展示場605)
名古屋市中村区名駅4丁目4-38
【主催】
一般社団法人アシストスーツ協会