PortXが新たなAIエージェントを投入
2025年6月17日、株式会社PortX(本社:東京都新宿区)は、荷主企業向けに本船ブッキング業務を自動化する「Booking AI Agent」のβ版を発表しました。これにより、ブッキングプロセスの効率化とコスト削減が期待されています。
Booking AI Agentの仕組み
本サービスは、主にAIエージェントとのチャット形式で利用されます。荷主企業が具体的なブッキング依頼を行うと、AIエージェントが契約キャリア情報やMQC、リアルタイムのブッキング実績といった条件を総合的に考慮し、最適なキャリアを複数提案します。これにより、人的工数を大幅に削減でき、1件当たりのブッキング手数料のコストダウンが実現します。
背景について
PortXは以前からコラボレーション中のAIを使用した輸送管理システム「PortX Works」や、動静管理システム「PortX Trace」を通じて、国際物流における業務の可視化と効率化を支援してきました。しかし、船積み業務の中で本船ブッキングだけが外部に委託されているケースが多く、これが数千円単位の外注コストを発生させています。また、外部委託することにより、取引情報の紐付きが不十分になり、管理の精度が低下するという課題も露呈していました。このような背景から、PortXはブッキング関連データを一元化し、コスト削減を目指してこのサービスを開発しました。
AIの活用とその特徴
「Booking AI Agent」は、チャットでのカジュアルな依頼文を高精度に解析し、荷主企業がAIに依頼するだけでその後の工程(キャリアの選定、ブッキング、確認の取得など)を自動化します。本サービスには、以下のような特徴があります:
1.
メールやチャットの自動抽出: 営業部門からのメールなどに記載された情報を自然言語から自動で読み取り、構造化データとして抽出。
2.
最適なキャリア提案: 登録された本船スケジュールや過去の実績に基づいて、最適な船会社をAIが提案します。
3.
ワンクリックでのブッキング処理: 依頼内容の確認後、ブッキングを迅速に承認できる機能があります。
4.
リアルタイムなステータス更新: コンファメーションやリジェクトのメールを解析し、現在の予約状況をリアルタイムで動的に更新します。
5.
管理ダッシュボード: 全ブッキングの進捗状況やMQCの消化状況を可視化したダッシュボードを提供します。
期待される効果
この自動化により、人件費や外注コストが大幅に削減されるほか、業務プロセスのリードタイム短縮や処理速度の向上が図られます。また、契約MQCの消化状況を可視化することで、計画的な運用管理も促されることが期待されています。
β版の申し込みについて
「Booking AI Agent」のβ版の受付が開始されました。月間のブッキング見込み件数を入力して申し込むことで、詳細なデモを見ることができます。利用料金はブッキング件数に基づく従量課金制です。興味のある方はぜひ公式サイトから申し込んで、自動化の効果を体験してください。
PortXについて
PortXは物流子の支出管理をしているクラウドサービスを展開しており、見積もりや請求書、入札などのデータをシステム上で一元管理することで、物流業務の効率化とコスト最適化を実現しています。物流に関する課題を解決することで、企業の本質的なビジネス成長に貢献することを目指しています。