アトラスコプコが実現した省エネと生産効率の向上
志貴野メッキ株式会社は、1948年に設立され、半導体パッケージなどのメッキ形成技術において世界をリードする企業です。東京エリアを中心に、同社は高い技術力を活かしてエレクトロニクス産業を支えています。環境保全にも積極的に取り組む同社が、アトラスコプコの最新省エネ型インバーターコンプレッサー「GA VSDs」と排熱回収システム「エナジーリカバリー(ER)」を導入したことで、電力消費と生産効率の大幅な向上を実現しました。
導入の背景
志貴野メッキでは、既存の37kWエアコンプレッサーが老朽化し、新しい設備への更新が今必要とされていました。「省エネと電気代の節約が最優先」と語る技術部の高橋雅課長が重視したのは、需要に適したコンプレッサーの選定でした。アトラスコプコが提供する無料省エネ診断を受けた結果、従来の37kWから22kWのコンプレッサーで十分であることがわかり、大幅な電力コストの削減に繋がる可能性が見えてきたのです。
GA VSDsの選定理由
他社製品との比較中、アトラスコプコのGA VSDs(22kW インバーター機)とER内蔵型を採用することになりました。選定のポイントは以下の通りです:
1.
最適なマシン選定によるコストダウン:37kWから22kWへのサイズダウンにより、電気代も大幅に削減できます。契約前に実測データでその効果を確認できたことが大きな要因です。
2.
エア吐出量の優位性:同じ条件下での他社製品と比較して、吐出空気量が豊富で、必要なエア供給力に充分応える性能を実現しています。
3.
ER機能による温水供給:回収した排熱を利用した温水供給により、さらなる省エネが可能です。
4.
省スペース設計:コンパクトなたて型デザインにより、設置場所の利用効率が向上しました。
導入効果の実感
GA VSDsの導入後、志貴野メッキでは年間約23%の電力削減を実現するとの見通しが立ち、実際に導入後もその効果を実感しているとのことです。高橋課長は「設置後、急速に省エネ効果を確認でき、期待を上回りました」と明かしています。また、技術部の宮本佳幸次長も「kW数あたりのエア吐出量が他社よりも優れ、22kWのコンプレッサーが充分に機能することが証明されています」と、製品の性能に対する信頼を寄せています。
ERの活用によるコスト削減
ER機能によって回収した排熱は、ボイラーのスチーム生成に利用されており、メッキ業務にも欠かせない存在となっています。冷たい水を使うより温水の利用が効率的とされ、ガス代も削減可能です。これにより、志貴野メッキでは全体的なエネルギーコストの削減が見込まれています。
今後の展望
志貴野メッキは、今後も省エネとコスト削減を重視し、生産効率を高める新たな取り組みを模索しています。次のステップとして、予備機の小型化も視野に入れているとのこと。「アトラスコプコの国内対応も心強く、今後も信頼のおけるパートナーとして期待しています」と宮本次長は結びました。アトラスコプコは、これからも顧客のニーズに寄り添ったサービスを提供していく所存です。