東京都地下鉄コンシェルジュのシフト業務が変わる
東京都内の地下鉄で、訪れるすべてのお客様に「おもてなし」の心を持って対応するコンシェルジュスタッフ。その運営を担う株式会社メインでは、毎月1,200ポジションという膨大なシフトを管理しています。しかし、100名以上のスタッフの勤務条件や個々の希望を反映させるシフト作成は膨大な手間がかかる業務でした。そんな中、名古屋大学発のAIベンチャー、株式会社トライエッティングが開発したシフト自動作成ツール「HRBEST」が導入され、その業務の効率化が図られました。
複雑なシフト作成の背景
地下鉄で働くコンシェルジュスタッフは、乗車券の購入方法や乗換えのアドバイスなど、訪日外国人をはじめとした多様なお客様のニーズに応えています。月に1,200を超えるシフトポジションを管理するためには、各スタッフのさまざまな勤務条件や要望を考慮する必要があり、極めて煩雑な業務と化していました。そのため、シフト作成業務の効率化はメインにとって喫緊の課題でした。
HRBESTの導入とその効果
HRBESTの導入により、シフト作成の作業時間が約20%削減されました。従来は数日かけてシフトを作成していましたが、HRBESTの活用により、わずか1日で作業を終えることが可能に。自動作成の後には調整が必要ですが、手動で0から作成していた頃と比較して、労力の大幅な軽減が実現しています。
さらに、スタッフの勤務条件や要望、各駅の特性を加味したシフト作成も可能となり、これにより担当者の負担も大幅に軽減されました。
導入の過程と特長
HRBESTの利点は何よりもその導入の容易さにあります。CSV形式での一括データ投入が可能なため、これまでのシフト作成方法からのスムーズな移行が実現。また、シフト作成自体もシンプルな2ステップで完了し、希望シフトの提出や確定までがスマホを通じて各自で行えるため、連絡ミスや転記の不安もありません。
このサービスでは、スタッフの能力に応じた最適な人員配置も行います。スタッフの得意な業務や勤務回数を考慮し、ばらつきがないように配置を調整します。これにより、職場における生産性と効率が大きく向上することが期待されています。
担当者の声
導入担当者は、「HRBESTを活用することで、シフト作成の土台が整った」と話し、業務の属人化につながる進展を感じています。「まだ完全に使いこなせているわけではないが、すでに工数削減を感じている」とのことで、今後のさらなる調整に期待が高まります。
まとめ
人が多数関わる業務のシフト作成という複雑なプロセスを見える化し、自動化するHRBESTは、今後のコンシェルジュ業務の質を向上させるキーとなるでしょう。東京都内の地下鉄で、新たな時代の変化をリードするメインとトライエッティングの取り組みから目が離せません。