賃貸住宅修繕共済に解体工事が新たに追加されました！

賃貸住宅修繕共済に解体工事が新たに追加

全国賃貸住宅修繕共済協同組合からのお知らせが届きました。この度、2025年9月19日付で国土交通大臣から正式に認可を受け、賃貸住宅修繕共済に「解体工事」を新たな補償対象として追加する制度改正が決定しました。

賃貸住宅修繕共済は、2022年6月の引受開始以降、1000棟以上の賃貸住宅オーナーに利用されており、特に大規模修繕工事の備えとして多くの支持を受けてきました。今回の改正により、老朽化する賃貸物件を抱えるオーナーが直面する課題に対処するため、解体を含む新たな制度が導入されることとなります。

制度改正の背景

老朽化が進む賃貸物件の現状を考慮し、ただ修繕を行うのではなく、解体を選択することで、賃貸住宅経営を合理化し、さらには日本における深刻な空き家問題の解決にも貢献できると期待されています。この制度は、物件の管理や次世代への資産継承の安心を提供する重要な施策となります。

解体共済金の詳細

新制度では、以下の特定の条件が満たされた場合、解体を行った際に「解体共済金」が支払われます：

1. 耐用年数を超過し、明らかに劣化が進んでいる場合。
2. 維持費が賃貸経営を圧迫し、建替えにかかるコストを上回る場合。
3. 市場ニーズに合わず、利用価値が低下している場合。
4. 都市計画事業による土地・建物の収用が生じた場合。
5. 法令等に基づく重要な事由があった場合。

解体共済金は、修繕共済金と同様の基準で支払われ、掛金も損金として経費化可能です。新契約の適用開始日は2025年10月1日ですが、過去の契約にもこの変更が自動的に適用され、追加手続きは必要ありません。

社会への影響

この制度改正は、老朽化した賃貸物件の経済的な投資判断を支え、さらに空き家問題の軽減に貢献します。また、オーナーが相続や事業の承継を行う際にも安定をもたらし、持続可能な賃貸経営を実現するためのサポートを行います。この制度が進むことで、住環境の健全化が進むことが期待されています。

セミナー・説明会のご案内

さらに、賃貸住宅修繕共済の詳細情報を知りたい方や賃貸経営に興味がある方のために、8月に東京八重洲で「賃貸経営力向上セミナー」を開催します。日時は2025年10月10日（金）の13:30から16:00で、参加費は無料です。定員は120名ですが、現在残席がありますので、興味がある方はお早めにお申し込みください。セミナーでは修繕共済の制度概要や税務についての情報も提供されます。

その他、定期開催のオンラインセミナーも行っており、各回約45分の内容で、賃貸住宅修繕共済についての基礎知識や相続・事業承継との関係についても詳しく説明します。皆様のご参加をお待ちしております！