2025年8月12日、編集工学の父、松岡正剛の一周忌を迎え、編集工学研究所が「松岡正剛 Re-Edit Project」をスタートさせます。このプロジェクトは、松岡が残した貴重なコンテンツを再編集し、新たな知の形を世に出す試みです。松岡正剛事務所や株式会社百間からも、新たな書籍や企画が発表されます。
プロジェクトの概要
この「Re-Edit Project」は、松岡が行った数々の講義録や映像を再構成することで、未来の世代に向けた知の流れを促進することを目的としています。講義録や過去の研究資料を基にした学びを実装し、松岡の思想をより多くの人々に伝えるための活動が展開される予定です。 AIの進化や国際的な課題への対応が求められる現代において、こうした活動は特に重要な意味を持ちます。
1. 講義録集成の出版
初のプロジェクトは「松岡正剛の講義録集成」で、松岡が編集工学研究所で行った多くの講義の記録をまとめ、再編集した書籍を出版します。松岡正剛の言葉や思考を新たに体験できる機会として、多くの読者に届くことを目指しています。2026年夏の刊行を見込んでいます。
2. 情報の歴史の拡張
次に、松岡が監修した「情報の歴史21 増補版」の編集や書籍化、さらにはそのゲーム化も計画されています。カードゲームとして展開されることで、より楽しく情報の成り立ちを学ぶことができる環境が整えられます。これにより、教育現場やビジネスシーンでの活用が期待されています。
3. OPERA PROJECTの再考
松岡正剛が関与した「OPERA PROJECT」も、再度進められ、物語論の研究に新しい視点を加える試みが始まります。松岡の考えを基にした物語の分析や応用は、今後の文化の発展に寄与するでしょう。
4. 学びの場「イシス編集学校」の開放
編集工学研究所が運営する「イシス編集学校」では、一般向けに編集工学を学ぶイベント「伝習座」も公開されることになり、自由な対話の場が提供されれる予定です。これにより、より多くの人々が松岡正剛の思想や講義に触れる機会が増えます。
5. 山下、有子との音楽イベント
株式会社松岡正剛事務所でも、松岡の追悼イベントとして、月に一度の音楽会を開催します。多様なアーティストが参加し、松岡と共に過ごした時間を振り返る貴重な機会に。イベントの様子はオンラインで配信され、より多くの人々が参加できる形です。
未来への展望
このような活動は松岡正剛の遺産を次世代に伝えることに寄与するものであり、知識の編集という新しい価値観を世に広めるための一助となります。編集工学という視点から再構察された松岡の思想は、ますます重要になるでしょう。地域の人々やアカデミックな場で、このプロジェクトに注目が集まることを期待したいです。