タマネギの動原体研究
2025-06-19 01:00:23

岡山大学の研究が示すタマネギの動原体の驚くべき移動性。

岡山大学の新たな発見 - タマネギの動原体の動き



2025年6月19日、岡山大学から発表された研究結果が、タマネギから見えてきた新たな動原体の実態を明らかにしました。この研究において、タマネギのセントロメアがこれまで考えられていた不動であるとは真逆に、実際には移動していることが分かりました。

背景と研究の概要



国立大学法人岡山大学の研究グループは、長岐清孝准教授と牛島幸一郎教授を中心に、ネギ、タマネギ、ニンニクの多様な系統を用いたセントロメアの解析を行いました。この研究の成果が2025年6月10日に米国の植物科学雑誌「The Plant Cell」に掲載されました。これにより、

1. タマネギのセントロメアが頻繁に移動すること
2. ニンニクがこれまで報告された中で最大のセントロメアを持つこと

が明らかになりました。

セントロメアは、通常染色体の形を示す重要なランドマークとして扱われますが、今回の研究では、その位置が個体や品種によって異なることが確認されました。これにより、生物学の分野における理解が大きく揺らぐ可能性があります。

驚きの発見とその影響



セントロメアが動くという概念は、これまで全く新しいものであり、その影響は高校生物の教科書にまで及ぶかもしれません。この新たな発見は、動原体研究の分野において地動説のような革命的インパクトを持ちます。学生時代からの理解を覆すこの発見に、長岐准教授は「E pur si muove(それでも、それは動いている)」という言葉を口にしたと言います。

今後の研究では、なぜタマネギのセントロメアが移動するのか、他の生物ではどうか、またニンニク以上の大きさのセントロメアを持つ生物は存在するのかという問いについても、明らかにされていくことが期待されています。さらに、この発見が新品種の開発において重要な指針となるかもしれないと、研究者たちは期待を寄せています。

研究の支援と今後の展望



この研究は、東京農業大学の生物資源ゲノム解析センターからの支援を受けて実施されました。今後は、導かれた知見を元に、セントロメアの動きを利用した品種改良の道も開かれるかもしれません。

参考文献



論文名: Pancentromere analysis of Allium species reveals diverse centromere positions in onion and gigantic centromeres in garlic
著者: Kiyotaka Nagaki, Koichiro Ushijima, Takashi Akagi, Keisuke Tanaka and Hisato Kobayashi

今後の岡山大学の研究に、どうぞご注目ください。院における新たな発見が今後どのように応用されていくのか、期待が高まります。


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