支援者を支えるメンタリングの力
2024年3月6日、認定NPO法人サービスグラントが主催する「支援者を支えるメンタリングの力~孤独・孤立に向き合う支援者のための対話~」というイベントが話題となりました。このイベントはオンラインで開催され、2024年度の「NPOメンタリングプログラム」に参加した経験者の声を通じて、メンタリングの持つ力を紹介しました。
活動内容の背景
新型コロナウイルスの影響により、孤独や孤立の問題はますます深刻化しています。2024年4月には孤独・孤立対策推進法が制定され、NPOが果たすべき役割は一層重要なものとなりました。しかし、多くのNPOがリソース不足や人材確保に悩んでいるのも事実です。サービスグラントは、そんな環境下で支援者自身の支援を実現するための取り組みを続けてきています。
メンタリングプログラムの意義
このイベントでは、まずメンターとして参加した子育て中の女性たちの経験がシェアされました。NPO団体「ふれあい交流サロン 南正雀まるっと。」の代表、茂上さつきさんは、日常の家事や活動の両立に苦しんでいたところ、メンターから得た共感や具体的なアドバイスが心の支えとなり、自信を持って活動を続けることができたと語っています。さらに、協賛企業を募る際にはメンターの後押しがあり、実際にスポンサーを獲得することができたといいます。
メンターの知香さんも、メンティとの交流を通じてNPO運営の難しさと、参加者の熱意に触発されるという貴重な経験をしたことをシェアしました。支援者とメンターとの相互作用は、ただの知識の共有ではなく、心の支え合いでもあるのです。
スペシャルゲストトーク
今井麻希子さん(一般社団法人日本NVC研究所 代表理事)を招いたトークセッションでは、NVC(ノンバイオレント・コミュニケーション)の考え方がナビゲートされました。今井さんは、ソーシャルセクター内でのメンタリングの重要性を強調し、メンターシップが支援することで、孤独感が緩和され、活動が持続可能になることを述べました。彼女は、感情やニーズを理解し合うことこそが、つながりあい、支え合っていく基盤になると付け加えました。
未来への展望
今後、NPOメンタリングプログラムは、さらなる支援体制を整え、協働することで孤独や孤立の軽減を目指し続けます。子育て中の女性を中心としたメンターたちが、より多くのNPOを支援することで、社会全体の健康的な関係性が構築されることに期待が寄せられています。これにより、各個人が抱える課題を解決し、将来的な社会課題にも対応できる力強いネットワークが育まれることでしょう。
まとめ
プロボノワーカーとNPOの関係性は、単なるサポートを超えて、共に成長し合うパートナーシップとして機能しています。これからもメンタリングを通じた支援が多くの人の孤独と背中を押す存在であり続けることが求められます。つながりの力を利用し、すべての支援者が自らの可能性を広げていくことが重要です。これからも、メンタリングの力を信じて、一歩ずつ進んでいきましょう。