エッスル氏名誉博士
2025-12-20 18:00:35

岡山大学がマーティン・エッスル氏に名誉博士の称号を授与

岡山大学がマーティン・エッスル氏に名誉博士の称号を授与



2025年12月5日、岡山大学(岡山市北区)はエッスル財団の創設者であるマーティン・エッスル氏に名誉博士の称号を贈呈しました。この授与式はJunko Fukutake Hallで行われ、大学の教職員や学生、そして地域の関係者が見守る中、那須保友学長がエッスル氏に名誉博士記を手渡しました。

エッスル氏は、1999年にシェーマー・バウマックス・グループのCEOに就任し、同社を中欧・東欧で150以上の店舗を持つホームセンター小売チェーンへと成長させました。彼は、企業内での多様性を尊重し、障害の有無や国籍を超えて全ての人々が働ける文化を築いたことで知られています。その功績により、「ヨーロッパの優良企業トップ10」や「アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー」など、多くの賞を受賞しています。

障害者支援に対する情熱



エッスル氏は2008年に非営利のエッスル財団を設立し、特に障害者の権利やインクルーシブな社会の実現を目指した「ゼロ・プロジェクト」を創設しました。このプロジェクトは国連の障害者権利条約に基づき、障害のある人々の日常生活や法的権利を改善するための取り組みを支援しています。この「ゼロ・プロジェクト」は現在、100か国以上で広がりを見せ、10,000人を超えるネットワークが形成されています。

授与式の後は、エッスル氏と岡山大学病院の片岡祐子准教授による記念講演会が行われました。エッスル氏は「ゼロバリアの世界のために」というテーマで、これまでの活動と今後の日本、そして岡山大学への期待を語りました。一方、片岡准教授は「難聴者のコミュニケーションバリア解消に向けた開発」について具体的な取り組みを発表しました。

地域との連携を強化



このイベントは、エッスル氏にとっても岡山大学にとっても重要な交流の場となりました。岡山放送株式会社や株式会社両備システムズなど、地域の企業と大学の連携が深まることが期待されています。お互いの取り組みや課題を話し合うことで、障害者支援の重要性が改めて認識されました。

那須学長への表敬訪問では、エッスル財団のこれまでの活動や岡山大学との協力の可能性について活発な意見交換が行われました。今後も岡山大学は、ゼロ・プロジェクトを通じて地域や地球全体のウェルビーイングの向上に貢献していく考えです。

この授与式は、地域中核・特色ある研究大学としての岡山大学のさらなる発展の一歩となることでしょう。今後も多様性とインクルージョンを尊重し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが期待されます。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

画像11

関連リンク

サードペディア百科事典: 岡山大学 マーティン・エッスル ゼロ・プロジェクト

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。