日本初!お楽しみ声体操で誤嚥防止に挑む
高齢者の健康を守るための新しい試み、"ボイスサイズ"が日本全国を巡る旅に出発します。このプロジェクトは、若手インストラクターたちが全国50ヶ所の高齢者施設を訪れ、楽しく声を使った運動を提供するものです。「ボイスサイズ®」は、高齢者の誤嚥性肺炎予防を目的に開発された、新しい形の声の体操です。開発者の加賀爪忠勝氏が自身の祖母を誤嚥性肺炎で失った経験から、このメソッドを生み出しました。
誤嚥性肺炎は高齢者にとって深刻な病であり、その予防は喉や舌の筋肉を鍛えることで可能です。ボイスサイズの特徴は、歌わないエクササイズであるため、参加者は気軽に声を出すことができます。プロジェクトは、まず関東エリアの約50カ所の介護施設や高齢者コミュニティを訪問し、インストラクターと参加者が一緒に声の体操を行います。
プロジェクトの目的
この活動は「楽しみながら健康を守る」というコンセプトのもとに展開されます。現場では、風船や吹き戻しを使った体操や懐かしい歌謡曲に合わせた発声練習が行われ、参加者が自然に体を動かすことで、嚥下機能が高まります。また、インストラクターたちは参加者や介護職員と直接触れ合うことで、コミュニケーションを深め、声を出すことの楽しさを感じてもらいます。
昨年、都内の介護施設で行われた体験会では、多くの高齢者が歌謡曲に合わせて手拍子を取りながら楽しむ姿が見られました。参加者は「声が出しやすくなった」と笑顔で答え、会場全体が和やかな雰囲気に包まれました。こうした体験からも、ボイスサイズが高齢者にとって気軽に取り組める予防法であることが証明されています。
若い世代の取り組み
今、若い世代のインストラクターたちが中心となり、誤嚥性肺炎を未然に防ぐための活動を展開しています。「祖母のような苦しみを他の家族には味わってほしくない」という思いから、インストラクターたち自らワゴン車を運転し、各地の高齢者施設を訪問しています。この取り組みに対して、地域の自治体や介護施設からは「ぜひ我が町にも来てほしい」という声援が寄せられています。
無料体験とクラウドファンディング
ボイスサイズの体操は無料で提供され、プロジェクトを支えるためにクラウドファンディングも行います。目標金額200万円を掲げ、集まった資金は訪問活動の旅費などに充てられます。支援者には感謝の印としてボイスサイズ体験会への招待など特典も用意されています。このキャラバンを通じて、全国の高齢者に誤嚥の苦痛を経験させないための活動が及ぼす影響は計り知れません。
まとめ
ボイスサイズを通じて、全国の高齢者に笑顔を届けるこのプロジェクトは、地域と医療・介護をつなぐ新しい取り組みとして注目されています。高齢者が自ら参加し、楽しむ中で健康を維持できる社会を目指し、さらなる展開が期待されます。これからの旅路に、多くの人々が笑顔と元気の輪を広げることを願っています。