地方企業の強い味方『カレッジムービー』
新卒採用において、地方中小企業が直面する人材不足の問題を解決するための新しい取り組みが登場しました。その名は『カレッジムービー』。新卒採用専門コンサルティング会社、シーズアンドグロース株式会社(SAG)が、株式会社ティエスイーと高橋電機株式会社との共同開発によって生まれたこのサービスは、2025年2月12日から本格運用が始まります。
『カレッジムービー』の概要
『カレッジムービー』は、SAGによる「カレッジ型イベント(R)」の動画版で、主に新卒就活生をターゲットにしています。このイベントは、大学のキャリアセンターとの連携のもと、企業が求める人材をターゲットにする新しい採用方法です。参加者が直接企業と接触する機会を提供し、社会人としての基礎知識や就職先を選ぶ際の手助けを行うことで、学生からの評価も高まっています。
これまでは企業が日程を設定し、その日程に合わせて新卒就活生が参加する必要がありましたが、『カレッジムービー』の登場により、動画コンテンツを通じて、いつでもどこでも企業の魅力を伝えられる仕組みが整いました。
背景と開発のきっかけ
製造業における人材確保の課題は、少子高齢化が進む中でさらに顕著になっています。都市部に大手企業が集中し、魅力的な待遇を提示する一方で、地方の中堅・中小企業はその魅力を伝える機会が極めて限られています。そこで、ティエスイーと高橋電機の社長からの要望を受け、SAGは動画コンテンツを開発することになりました。その結果、学生は好きな時間に業界の情報を学ぶことができるようになり、企業理解が深まります。
効果と展望
『カレッジムービー』では、業界情報や企業の魅力を掘り下げて紹介するための試験運用が2024年10月からすでに行われています。試験運用では「製造業の魅力」「中小企業で働く魅力」「地方で働く魅力」というテーマでコンテンツを展開し、視聴者のフィードバックを基に改善を重ねています。
さらに、動画は自社の従業員や学生の家族だけでなく、地域の人々にも広く公開されることで、企業のロイヤリティ向上や学生の保護者の安心感にも寄与しています。
地方経済の持続可能な未来への貢献
SAG、ティエスイー、高橋電機の三社は、この施策が地方企業が持つ魅力を引き出し、人材確保の新たな方法として期待されると強調します。売り手市場が続く中でも、自社の魅力をしっかり伝えられれば、それぞれの企業にとって採用成功の可能性が高まります。
髙橋社長は、「大手企業が有利な状況にあっても、中堅・中小企業には独自の魅力があり、今後もそれを伝える手段を探求し続ける必要がある」とコメントしています。また、河本社長も、「企業ごとの採用課題に合わせた提案を行い、成功に向けた支援を行っていきたい」と意気込んでいます。
このように、『カレッジムービー』は地方中小企業が持つ本質的な魅力を発信し、次世代を担う優秀な人材との出会いを支援する取り組みとして注目されています。今後も、地方経済の持続可能な発展に貢献する活動が続けられることでしょう。