日本初のAI図面管理システム「図面バンク」が登場
SB C&S株式会社と株式会社New Innovationsは、製造業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展を目指し、AI図面管理システム「図面バンク」の共同提供を開始しました。このシステムは、製造現場の知的資産を管理し、業務の効率化を図るための革新的なツールとなります。
日本の製造業の現状と課題
日本の製造業は、労働生産性の向上が大きな課題となっています。特に職場では、見積もり作成や部品加工において、過去の類似図面を探し出す作業に多くの時間が取られています。このような時間的ロスを解消し、業務効率を高めることが不可欠です。
AI図面管理「図面バンク」の特長
「図面バンク」は、製造現場で埋もれている過去の図面や関連文書を一元管理し、AI技術を活用して自動で情報を構造化します。以下の機能が特に注目されています。
1. 高速検索機能
全面OCR技術を駆使し、図面や文書内の情報をスピーディに検索できます。PDFやCADファイル、ExcelやWord、PowerPointなど、多様な形式のデータに対応しています。これにより、必要な情報に迅速にアクセスでき、業務の生産性が向上します。
2. 自動構造化
AIが図面の属性情報(図番、材質、図面名など)を自動で抽出するため、作業者による手動入力や確認の手間が大幅に軽減されます。このシステムでは、精度の高い情報検索と管理が実現しています。
3. 類似形状検索
独自アルゴリズムにより、過去の図面から類似する形状を瞬時に抽出可能です。これにより、設計者は過去の成功事例を簡単に見つけ出し、再利用することができ、コスト削減にも寄与します。
DX推進の実現
SB C&Sは、全国15,000社以上の販売ネットワークを活用し、「図面バンク」の普及に努めることで、製造現場のDXを推し進め、業務効率を上げることを目指しています。業務の属人化を防ぎ、知識の共有を促進することで、ベテランの技術者が持つノウハウを組織に広げ、新たに働く人々へと伝えていくことができるのです。
4. QCDの最適化
「図面バンク」は、過去の知的資産をフル活用することで、開発スピードの向上や設計ミスの削減、コスト圧縮の実現に寄与します。こうした機能によって、QCD(品質・コスト・納期)の最適化が可能になります。
まとめ
SB C&SとNew Innovationsによる共同開発の「図面バンク」は、製造業界の生産性向上に向けた重要な一手です。人工知能を用いた先進的な機能を持つこのシステムが、どのように現場の運営や知識継承を変えていくのか、今後の展開に期待が高まります。詳細な情報や導入に関する問い合わせは、公式ウェブサイトをご覧ください。
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なお、株式会社New Innovationsの代表取締役、中尾 渓人氏は、以下のように述べています。「SB C&Sとの提携によって、全国的に図面バンクの価値を届けられることを期待しています。柔軟な導入プランにより、大小さまざまな企業に対応し、現場の知識継承を加速させていきたい。」
今後の製造業の業務効率化に向けた一助となる「図面バンク」の動向から目が離せません。