俳都松山と荒川の絆を深めた10年
この度、東京の荒川区にて「俳都松山俳句ポスト設置10周年記念イベント」が行われ、文学と団子の街として知られる松山市との交流を深める機会となりました。荒川区は、著名な文豪である正岡子規や夏目漱石が愛した土地でもあり、彼らの作品にしばしば登場する「羽二重団子本店」が地域との関わりを育んでいます。
俳句ポストの設置とその意義
俳句ポストは平成27年に設置され、多くの皆さんに親しまれてきました。松山市から寄託を受け、地域の文化発信拠点としての役割を果たしています。これまでの10年間で、数多くの素晴らしい俳句が投句されてきたことを振り返ると、地域住民と松山市の文化的な交流が進んでいることを実感します。
記念イベントの開催
イベント当日は、松山市から田淵雄一郎副市長が来訪され、荒川区の滝口学区長と懇談し、双方の俳句文化の振興や施策について情報を交換しました。その後、羽二重団子本店に舞台を移し、記念セレモニーが行われました。セレモニーでは田淵副市長と滝口区長が、株式会社羽二重団子の澤野修一代表取締役に記念品を贈呈し、参加者一同で羽二重団子を味わいながらの和やかなひとときが展開されました。
俳句文化を感じる場面
セレモニーでは、正岡子規の句碑の前での記念撮影や、滝口区長と田淵副市長が新たに詠んだ俳句を「俳都松山俳句ポスト」に投句することも行われ、芸術と文化の交流がさまざまな形で表現されました。事実、田淵副市長は「団子二本秋をすすめた朝の雨」、滝口区長は「秋日和騎馬仰ぎ見て団子かな」といった句をそれぞれ詠み、双方の文化の融和を楽しむ姿勢が感じられました。
今後の展望
荒川区は松尾芭蕉の「奥の細道」の旅立ちの地としても知られ、俳句の盛んな地域です。平成27年に「荒川区俳句のまち宣言」を行い、今後も俳句を通じた地域づくりを進めていくとしています。来年度からは、幅広い世代に向けた記念イベントを企画・実施される予定であり、これからも松山市、羽二重団子、荒川区はさらに深い結びつきを持つことを確認しました。
この10年間の歩みは、ただの区のイベントに留まらず、地域文化の振興を促す重要な一歩として、今後も続いていくことでしょう。参加者一同、これからの交流の深化を楽しみにしているに違いありません。文学と団子の味わいを同時に楽しむこの魅力的な交流が、次の10年も続いていくことを心から願っています。