看護師の離職率問題に挑む新たな採用手法に密着！

高い離職率に悩む看護師業界に新たな風が吹く

近年、看護師の離職率が高く、医療業界は人材確保に苦労しています。特に子どもを対象とした医療を提供する小児科クリニックでは、スタッフの離職が子どもたちへのサービス提供に直接影響を及ぼすため、大きな課題です。そこで注目されているのが、医療法人社団Sunnyによる新しい採用手法「理念採用」です。この手法は、従来の条件に基づく採用から、企業理念への共感を重視したアプローチへと転換されました。

自己紹介：医療法人社団Sunnyと高い離職率

医療法人社団Sunnyは、埼玉県川口市に本部を構え、急成長を遂げている医療法人です。2020年12月に1院目を開院し、現在は4つの小児科クリニックと病児保育室を展開しています。理念は「365日こどものミカタ」で、子育て世代を全面サポートしており、年中無休の診療を行っています。しかし、急成長に伴い、採用における理念の浸透が不足し、候補者の採用においてミスマッチが生じていました。その原因は、従来の採用手法が持つ限界にあったと言われています。

ミスマッチの実態

医療法人社団Sunnyの採用担当者、荒木様と山内様によると、従来の採用手法では、スキルや条件が優先されるあまり、最も大切にされるはずの「理念」が候補者に十分に伝わらない状況でした。そのため、理想の人材を見つけることができず、採用が停滞するというジレンマが続いていました。

新しい戦略：理念共感型採用

この課題を解決するためにSunnyは、SNSを活用した直接採用ツール「Chokusai」を導入しました。このシステムは、SNSやWebメディアを通じて企業の理念を直接候補者へ届ける仕組みです。これにより、単なる人員補充ではなく、理想の「仲間」を見つけることができると期待されています。

成果の実績

「Chokusai」を導入してから1カ月で、看護師1名の採用に成功したという実績が挙げられています。応募の質が向上し、理念に共感した候補者からのエントリーが増えた結果、採用決定が短期間で行われました。また、最終面接を行った理事長や現場リーダーからも、理念への共感度が高い人材を採用できたことへの評価が寄せられました。

潜在層へのアプローチ

「Chokusai」はまた、これまでリーチできなかった潜在的な候補者へのアプローチも可能にしています。求人情報を目にすることがなかった人々にも企業の理念が届く仕組みが構築されており、これにより新たな人材の発見にも繋がっています。

まとめ

医療業界における高い離職率問題に新たな解決策として、「理念共感型採用」が大きな役割を果たす可能性があります。理念をきちんと伝え、共感できる人材を見つけることで、組織の成長と安定が期待されるでしょう。看護師としてのやりがいを見いだせる職場作りは、今後の医療業界において非常に重要です。今回のSunnyの取り組みは、他の医療機関にとっても貴重な事例となるでしょう。