ハイブリッドワークのリアル：メリットとデメリットを解明する調査結果

近年、働き方が多様化し、特に注目を集めているのがハイブリッドワークです。在宅勤務とオフィス出社を組み合わせたこのスタイルは、柔軟性を持ちながらも様々な課題も抱えています。今回、株式会社LASSICが実施した「ハイブリッドワークのメリット・デメリット」に関する調査結果を基に、その実態を探ってみましょう。

1. 調査の概要

この調査は、20歳から65歳のビジネスパーソン1,004人を対象に、リモートワークの経験を持つ方々に対するインターネット調査です。調査期間は2025年8月26日から29日まで行われ、特にハイブリッドワークの利点と欠点に焦点を当てています。

2. ハイブリッドワークのメリット

調査結果によると、ハイブリッドワークの最大の魅力は「ワークライフバランスを調整しやすい」という点にあります。回答者の50.0%がこの項目を選択しており、家庭や生活の事情に応じた働き方の柔軟性が評価されています。さらに、「自分のペースで仕事ができる（33.4%）」、「家庭の事情に合わせて勤務スタイルを変更できる（22.6%）」も好評です。

ハイブリッドワークでは、どこで働くか、どのようなペースで働くかを自身で選ぶことができるため、ストレスを軽減しやすくなります。特に、体調や気分に応じて働く場所を選ぶことができる点は、健康面でも評価されています。

3. ハイブリッドワークのデメリット

一方、ハイブリッドワークにはデメリットも存在します。その中で最も多く挙げられたのは「PCを都度持ち歩く必要がある」という点で、39.4%の人がこの負担を感じています。また、勤務状況の把握や情報共有が難しくなることや、新人教育が行いにくくなること（15.0%）も懸念されています。

特に「会議の質が低下することがある」という回答も多く、ハイブリッド環境における人とのつながりの薄さを感じる人が多いことも伺えます。通勤費の取り扱いや交通費精算に関する不満も10%程度寄せられています。

4. フル出社との比較

ハイブリッドワークとフル出社には明確な相違点があります。フル出社では「新人教育やOJTがしやすい（17.8%）」、「会議の質が高まりやすい（14.2%）」との結果がありますが、ハイブリッドワークではこれに対してデメリットとして新人教育やOJTの難しさが挙げられています。

また、フル出社では「勤務状況や行動、トラブル、体調などを把握しやすい（18.6%）」との声もあり、セキュリティ面ではフル出社が安心感を持たれる傾向にあります。

5. 生活や通勤の調査結果

生活面では、ハイブリッドワークが選択の余地を提供するとしてメリットが多いですが、フル出社は通勤による負担が重くデメリットとして意識されています。特に、通勤によって時間や体力、さらには交通費の負担が大きいと感じている人が多いため、ハイブリッドワークのメリットが際立ちます。

6. 結論：あなたは何を重視する？

今回の調査からは、ハイブリッドワークの柔軟性やライフスタイルとの調和を重視する声が多く集まりました。デメリットに目を向けると、「仕事の可視化の難しさ」や「教育の難しさ」などが浮かび上がります。

最終的には、どちらの働き方も一長一短であり、何を重視するかによって最適な選択肢が異なります。テレリモ総研では、引き続きこのテーマに関する研究を続けていくとのことです。今後の働き方がさらに多様化していく中で、どのスタイルが選ばれるのか注目が集まります。