岡山大学、教員向け研修で3Dプリンタの技術教育を強化
岡山大学が8月1日に実施した中学校教育者向けの3Dプリンタ研修は、技術教育の充実と教員の指導力向上を目指す重要な取り組みとして注目を集めています。この研修は岡山県教育委員会の主催で、岡山大学津島キャンパス工学部で行われました。
教育の質の向上を目指す研修
本研修では、中学校や義務教育学校の教員を対象に、技術指導に必要な資質能力を育成し、具体的な指導方法を学ぶことが目的です。岡山大学総合技術部の専門家たちが講師として参加し、指導力の向上に向けた内容が用意されていました。
3Dプリンタを活用した実習
午前中のプログラムでは、3Dプリンタの概要と注意点についての説明が行われた後、Autodesk社の3Dモデリングソフト「TinkerCAD」を使用した実習が実施されました。参加者たちは初めて触れるソフトに苦戦しながらも、しっかりと課題をこなし、実機での出力見学も活用して、技術習得に取り組みました。多くの質問が寄せられ、参加者にとって充実した時間となりました。
現場の声
午後のセッションでは、里庄中学校の教諭が自身の3Dプリンタ活用事例を紹介しました。参加者同士のグループワークでは、実践的な知識を深める機会が設けられ、教育現場での技術導入のヒントも多く得られたようです。岡山県総合教育センターの大守指導主事は、この研修を通じて教員が教材の整備や授業の実現に向けて大きな一歩を踏み出すことができたと期待を寄せています。
技術教育の情勢を反映
最近の技術教育においては、Society 5.0やSDGsなどの影響により、カリキュラムは多様化しています。研修に参加した安信技術専門職員は、教員が抱える課題に寄り添い、研修を通じて多くの実りを得て欲しいと語りました。岡山大学としても、技術職員のスキルを社会に還元し続ける姿勢を強調しています。
未来への施策
研修を主催した岡山大学総合技術部の佐藤副理事は、技術家庭科の分野におけるテクノロジーの進展に対し、教育現場での理論的な理解を深める重要性を指摘しました。今後もコースは、地域の教育現場における技術教育の発展に寄与していくことが期待されます。
参加した教員たちは、3Dプリンタを扱う際の具体的な指導法や実践的なスキルを習得し、自らの教育効果を高めるための新たな気づきを得たことでしょう。また、岡山大学は今後も地域と共に、特色ある技術教育の提供に取り組んでいく意向を示しています。
この研修によって、岡山大学は地域を支える研究大学として、未来の教育を照らす明るい道筋を作り出しています。今後の活動に注目が集まる中、岡山大学の技術教育に期待が高まります。