商船三井が北米初のLNGバンカリングを実施
3月1日、株式会社商船三井がバンクーバー港にて、国際的な初のLNG(液化天然ガス)バンカリングを実現しました。この取り組みは、商船三井にとって北米西岸での新たな歴史であり、さらに、自動車船としては世界的にも初の試みとなります。
LNGバンカリングの詳細
LNGバンカリングとは、船舶に対してLNG燃料を供給するプロセスのことを指します。この日、シースパンエナジー社が運航する供給船「Seaspan Garibaldi」が、当社のLNG燃料自動車船「Lake Herman」へと燃料を供給しました。バンクーバーのEnglish Bayに停泊中の「Lake Herman」への供給は、Ship to Ship方式で行われました。
商船三井は環境に配慮したLNGの普及を目指しており、今後も世界の主要港でのLNG供給拠点の拡大を支援していく方針です。2050年までのネットゼロエミッション達成を目標に、商船三井グループは「環境ビジョン2.2」に基づいた脱炭素化の戦略を進めています。
環境への配慮と信頼
シースパンエナジー社の社長ハーリー・ペナー氏は、「Lake Hermanが北米西岸で初めてLNGのバンカリングを行ったことを大変誇りに思います。この重要なマイルストーンを商船三井と共有でき、顧客の信頼に感謝しております」と述べています。これにより、商船三井もお客様にとってさらにクリーンなサプライチェーンの選択肢を増やすことが可能になりました。
商船三井の燃料GX事業部長である漆谷氏も、「今回の成功は、北米西岸地域におけるLNG燃料船の運航可能性が広がることに貢献します。今後も他の港でのLNGバンカリングに取り組む所存です」と語っています。
LNGバンカリングの必要性
近年、環境意識の高まりに伴い、クリーンエネルギーの普及が重要視されています。LNGはその特性から、従来の重油に比べてCO2の排出量が大幅に少なく、温室効果ガスの抑制に寄与します。また、航海中の航行効率を向上させるためにも、LNG燃料は非常に有効です。
各国での環境規制が厳しくなる中、商船三井は今後の持続可能な海運を実現するために、LNGを積極的に取り入れ、リーダーシップを発揮する企業となるでしょう。北米西岸でのLNGバンカリング実施は、その一歩であり、多くの航路においてよりクリーンなエネルギーを提供する先駆けとなります。
商船三井グループの取り組みは、今後も環境問題への対応だけでなく、経済の発展にも寄与するものです。私たちはこの流れに注目し、さらなる進展を期待しています。
まとめ
商船三井が北米西岸で初めて実施したLNGバンカリングは、クリーンエネルギー普及の新たな道を切り開くもので、業界においても注目されています。将来に向けて、このような活動がさらに広がり、持続可能な海運の実現へと進むことを願っています。