日本企業のリスク・コンプライアンス状況を探る2026年分析レポート
NAVEXは、世界におけるガバナンス、リスク、コンプライアンス(GRC)分野のリーダーとして、日本を含む約1,200名の経営幹部を対象とした調査レポート「日本におけるリスク・コンプライアンスの現状 2026年」を発表しました。本レポートは、日本における企業のコンプライアンスの成熟度や、特有の課題について詳しくまとめています。
コンプロポリシーの成熟度と課題
報告書によると、日本における企業のコンプライアンスプログラムは世界基準に達していることが示されています。しかし、サードパーティー(取引先など)のリスク管理や、取締役会の実務への関与に課題が見られることも分かりました。特に、昨年12月に施行された内部通報者保護法について対応が遅れる企業が多く、今後の改善が求められています。
内部監査と外部圧力の役割
調査によると、企業がコンプライアンスへの投資を進める主な理由は、外部の規制変更ではなく、内部監査やリスク評価の結果が影響していることが明らかになりました。通常、日本企業は事業部門ごとに管理しているため、全体的な統制が行き届かないことがあるものの、内部監査を通じてコンプライアンス文化が根付いているとしています。これは、今後のマーケット環境に対応する上で重要なポイントと言えるでしょう。
サードパーティーリスクの影響
また、サードパーティーに関連した倫理・コンプライアンス問題が26%に上り、これはグローバル平均の18%を超える結果に。これに対し、自社に関する不正行為に関して通報を奨励している企業は36%に留まっていることが確認されました。取引先に対するコンプライアンス意識の甘さが、企業の社会的信頼性や業績に影響を与える恐れがあります。
取締役会の関与とその課題
取締役会のコンプライアンスへの関与については、日本での実態はグローバル平均を下回っており、定期的なダッシュボード受け取りを行っている企業は40%、リスクレビューを実施しているのは33%と、やや消極的な結果が出ています。日本の商習慣が影響しているとも考えられますが、経営陣がリスク管理に積極的に関与することで、コンプライアンスの価値をさらに高められるとの見方もあり、期待が寄せられています。
これからの予算とテクノロジーの活用
さらに、コンプライアンスにかける予算計画については、80%が現状維持の姿勢を示しており、大幅な増加は難しいともされます。その一方で、AI技術の導入計画については注目が集まっています。今後1年で、モニタリングや調査支援におけるAIの導入はほぼ倍増する計画が明らかになっています。
特にAIの活用には大きな期待が寄せられており、効率的なガバナンス体制の確立に向けた道筋が示されています。ただし、企業がテクノロジー導入において、自社の課題を理解せずに計画することは資金の無駄遣いに繋がる可能性があるため、戦略的なアプローチが求められます。
NAVEXからの展望
NAVEXのカントリーマネージャー三ツ谷直晃は、「調査により日本の企業のコンプライアンスプログラムが世界水準に達していることがわかった一方で、さらなる実効性が求められる」と述べています。今後は、経営のトップがリーダーシップを発揮し、AIなどの最新テクノロジーを戦略的に導入していくことが重要です。これは、企業が持続可能な成長を遂げるための鍵でもあるでしょう。
このように、日本のリスク・コンプライアンスの現状は進化を続けており、企業にとってはさらなる戦略の見直しと実行が求められる重要な局面に来ています。
【レポートの詳細は
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